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フラット35でダブルローンは可能か|審査条件を解説


ダブルローンという言葉をご存知ですか?
今回はダブルローンの基礎知識やメリット・デメリットについて、日本一住宅ローンに詳しいと自負する住宅ローン博士「窪田 光洋」がお答えしました。
CONTENTS

ダブルローンってなに?

ダブルローンとは2つのローンを同時に組むこと

ダブルローンとは、ズバリ同時に2つのローンを組むことです。

返済開始時期が一緒ということではなく、すでに住宅ローンを組んでいる状態で、もう1つ別の住宅ローンを組むことです。

現在住んでいる家を売る前に、新しい家に住み替えるための資金調達として、ダブルローンを組むケースが多いです。
もちろん新しいローンについては、再び住宅ローン審査を受けることになります。

50代男性
住み替えの時にダブルローンを組むんですね。
住宅ローン博士 窪田
そうですね。住み替え以外では、セカンドハウスとして家を購入されるケースもありますよ。

次に、フラット35でダブルローンを組むことについて見ていきましょう。

フラット35のダブルローンは金利が有利

ダブルローンを組む場合は、金利が1つめの住宅ローンより高くなることが多いとされています。
これは住むために必要な住宅ローンを借りるというより、資産に余裕のある人が別荘購入を目的として組むケースが多いと考えられているためでしょう。

住宅ローンの窓口ONLINEでは、フラット35をオススメします。
フラット35でダブルローンを活用すると、お得に解決できるのです。
フラット35の場合、金利の上乗せがありません。通常の住宅ローン金利と同じ利率で借りられることが大きなメリットです。
ただしフラット35は借り入れ上限額が決まっており、8,000万円を超える借り入れは利用できません。

ちなみにフラット35にはダブルフラットという言葉もあります。ただし、ダブルローンとは異なるものですので、間違えないようにしてください。

50代男性
フラット35なら金利が高くならないんですね。

住宅ローン博士 窪田
そうですね。ダブルローンを組むなら、ぜひフラット35を検討してみてください。

フラット35のダブルローンを組む条件

次に、フラット35でダブルローンを組むための条件を見ていきましょう。

審査は厳しい。2つのケースをクリア

ダブルローンは基本的に、以下2つの条件をクリアしている場合に組むことができると言われています。

1,住宅ローン対象の不動産に本人、もしくは親または子が住む
2,住宅ローンの返済比率が基準を超えていない

ダブルローンは前記のとおり、住み替えのために利用される方が多いため、1の条件を満たすケースがほとんどでしょう。問題は2についてです。

返済比率とは年収における年間ローン返済額が、どのくらい占めているかを示す割合のことです。一般的には30〜35%以下が上限とされています。

金融機関は返済可能かどうかを厳しくチェックするため、この返済比率を一番気にしています。そのため、返済比率がすでに上限に達している方は、ダブルローンを組むことは難しいかもしれません。

フラット35では、現在所有している不動産にフラット35以外の住宅ローンがある場合に限り、その住宅を「売却する予定」「賃貸に出す予定」ということであれば、所定の書類を提出することで、既存の住宅ローンを返済比率に含めず、審査することができます。

他のローン・投資物件でないか

では、他に把握しておくべき条件はあるのでしょうか?

他のローンにも気をつけて

返済比率については、住宅ローンのみで計算されるわけではありません。

車のローンや他の借金などがある場合には、返済比率を計算する際の対象となります。自分の年収から返済比率を換算する場合は、この点に気をつけてください。

投資物件はNG

投資物件ではないことも、ダブルローンを組むために必要な条件です。

ダブルローンの条件として、本人or親族が居住することが必要とお伝えしましたが、これは投資物件としてローンを組むことを排除するためです。

不動産投資用ローンは金利が高いため、本人の居住用と偽って住宅ローンを借りようとする人がいます。しかし、発覚すると一括返済を求められるなど、トラブルの原因になります。
不動産投資用にフラット35を利用するのはやめておきましょう。

50代男性
返済比率の対象には、住宅ローン以外のローンも含まれるんですね。

住宅ローン博士 窪田
そうなんです。詳しくは金融機関に相談してみるといいでしょう。

フラット35でダブルローンのメリット&デメリット

次に、フラット35でダブルローンを組むメリットとデメリットをお伝えします。

フラット35でダブルローンのメリットは?

フラット35でダブルローンを組むメリットはどこにあるのでしょうか?

・新居にすぐ引っ越しできる
・売却時に内見を気にしなくていい

この2つがダブルローンを組むメリットでしょう。

新居にすぐ引っ越しできる

今の家を売ってから新しい家を購入する場合、自分が住む場所がなくなってしまうため、一般的には家が売れなければ新居に引っ越せません。しかしダブルローンを組めば、自分の好きなタイミングで新しい家に引っ越すことができます。これは大きなメリットと言えるでしょう。

売却時に内見を気にしなくていい

内覧を気にしなくていいのもメリットです。

家に住み続ける場合は、内覧のお客さんを気にしなくてはいけません。
生活感のある家を見せると、どうしても買い手はためらってしまいがちです。この点、ダブルローンで先に家を購入していれば、住んでいた売却予定の家を空き家にできるため、早く売れる可能性が高くなります。

50代男性
住んでいる家に知らない人が来るのは抵抗がありますね。

住宅ローン博士 窪田
そうですよね。予想外に早く家が売れてしまって、新居に移るまでの間に賃貸に引っ越さなければいけないということもありませんよ。

フラット35でダブルローンのデメリットとは?

それでは、デメリットはどこにあるのでしょうか?

まずは、金融機関の審査が厳しくなることです。
ダブルローンの場合、返済比率をクリアすることが一番難しい課題となります。現在、年収との兼ね合いで返済比率が厳しい場合は、審査に通らない可能性があることを理解しておきましょう。

次に毎月の支払額が増えることです。
住宅ローンはいわば借金と同じです。月々の支払負担が増えることはデメリットの1つと考えるのは当然のことでしょう。これまでの住宅ローンに加えて、新しい住宅ローンの支払いが増えるため、金銭的負担が大きくなります。

このようにダブルローンには、メリットとデメリットの両方があります。
今の住宅ローンの支払いでも家計が苦しい場合、ダブルローンを組むのは避けた方が良いでしょう。一方、資金に余裕がある方は、ダブルローンのメリットを多く受けられる可能性があります。

売却できるかはしっかりと下調べを

ダブルローンを組もうと思ったときに確認してほしいことは、今住んでいる家が売却できるかどうかです。

都心にある立地が良い物件は売却できますが、地方の一戸建てとなると難しいケースもあります。もしダブルローンを組んで売却できなかった時は、経済的にかなり苦しくなる可能性があります。

「ダブルローンを組んで、新しい家を購入してから古い家が売れれば良い」と考える方もいますが、リスクがあることを認識しておきましょう。

50代男性
たしかに、物件が売却できないと住宅ローンの返済が2つあるので、苦しいですよね。

住宅ローン博士 窪田
ダブルローンを組むかどうかは、不動産市場における物件価値もしっかりと査定しましょう。

フラット35の基本から気になる情報までまるっと知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみましょう。

【超絶まとめ】フラット35の仕組みと金利を徹底解析! 銀行系ローンとの違いとは!?


ダブルローンならフラット35がオススメ!しかし注意も必要

フラット35でダブルローンを組む際のメリットやデメリットを見てきました。検討される方は、リスクを検討して実行してくださいね。

窪田 光洋

iYell株式会社 代表取締役社長兼CEO

住宅ローン博士

「私ほど住宅ローンに詳しい男はいない」と自負するほど、住宅ローンに詳しすぎる当社社長。
座右の銘は「出来ない言い訳を考えるのではなく、出来る方法を考えること」。それを行動に移した結果、2016年に住宅ローン専門の企業を立ち上げることになった。
家族と社員とお肉をこよなく愛する二児のパパであるが、ピーマンとパクチーだけは愛せない。

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