長期固定金利で知られるフラット35ですが、より金利が安い【フラット35】Sがあるのをご存じでしょうか?
【フラット35】Sは耐震性や省エネ性などの条件を満たせば加入できる制度です。
日本では昔から度々発生する地震ですが、いくつかある【フラット35】Sの諸条件に含まれる「耐震性」とは一体どういったものなのでしょうか。今回はその耐震性に関する条件について解説いたします。
CONTENTS
【フラット35】Sとは
【フラット35】Sについて詳しく教えてください!
もちろんです。
【フラット35】Sとは、優良住宅取得支援制度のことを指します。省エネ性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性のいずれか1つ以上の条件を満たすことで、フラット35に比べて安い金利で借り入れることができます。
【フラット35】Sとは、優良住宅取得支援制度のことを指します。省エネ性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性のいずれか1つ以上の条件を満たすことで、フラット35に比べて安い金利で借り入れることができます。
実際どのくらい安くなりますか?
【フラット35】Sには、金利Aプランと金利Bプランの2つがあり、金利Aプランの場合は10年間、金利Bプランの場合は5年間、年利から0.25%割引されます。
【フラット35】Sとフラット35の違い
金利以外にフラット35との違いはないのでしょうか?
大きく違うのは申し込みの条件です。まずは下記をご覧ください。
うーん。難しくて条件がいまいち分からないです。
簡単に説明すると、「長く住んでいても快適に過ごせる住宅であるか、この基準で判断していますよ。」ということです!
金利Aのプランの方が、条件が厳しいってことですよね。
そうですね。金利Aプランの方が、質の高い住宅性能が求められます。
耐震性とは
日本は、地震大国といわれるほど地震が多い国なので、今回は耐震性の部分を詳しく解説したいと思います。
お願いします。そもそも、耐震性の優劣はどのようにつけているのですか?
耐震基準があり、品確法によって耐震等級1〜3級の3段階に分けられ、耐震性の優劣を付けています。現在は建築基準法によって耐震等級1以上でなければ住宅を建てられないんですよ。
地震が多い日本だからこそ、耐震性が高い方が安心ですよね。ちなみに、耐震等級1はどのくらいの地震に耐えることができるのですか?
阪神淡路大震災や東日本大震災で起きた地震が震度6強〜7です。この規模で建物が壊れない耐震性を耐震等級1とし、耐震等級2は耐震等級1の1.25倍、耐震等級3は1.5倍が基準とされています。
耐震等級2と耐震等級3は具体的にどんな建物が取得していますか?
病院や学校が2級。防災拠点となる警察や消防署は3級です。
安全を管理する場所は、建物自体の安全性も高いのですね。
【フラット35】Sの耐震性に関する条件
そもそも耐震基準は、人の命と家財などを守ることを目的に定められています。その中でも【フラット35】Sを受けられる物件はより頑丈なものでないといけません。
【フラット35】Sは、耐震等級1では受けることはできないのですか?
そうですね。耐震等級1は建築基準法で定められた最低基準です。【フラット35】Sを受けるためには、金利Bプランで耐震等級2以上、金利Aプランで耐震等級3が条件です。
中古物件と新築物件で、耐震性の条件が変わることはないですか?
中古の場合でも、同じ条件をクリアしないと【フラット35】Sを受けることはできません。
耐震等級の確認&取得方法
どのようにして耐震等級の確認や証明を行えばいいのでしょうか?
新築物件と中古物件で確認できる書類の取得方法が変わってきます。まず新築からご説明しましょう。
新築物件の場合
住宅性能表示制度を使って住宅性能評価書を発行してもらいます。住宅性能評価書とは図面と現場の審査をもとに住宅の性能を評価するものです。その検査項目の中に耐震性の項目があり、耐震等級の証明ができます。
第三者の目で見てもらうってことですよね?
そうですね。契約内容通りの施工が行われているかが分かるのでオススメです。
中古物件の場合
では、中古物件の場合はどうなっていますか?
耐震診断を受けて耐震診断証明書を発行してもらいます。平均30万円くらいで検査ができます。しかし、調査のためには売主の許可をとる必要があります。
金利で安くなる差額や、住んでから必要になるランニングコストを考えたら、質のいい住宅に住む方がお得ですね!
そうですね。耐震等級の条件を満たしていることを証明できれば、ほぼ確実に【フラット35】Sで融資を受けられると考えていいでしょう。
【フラット35】Sの長期優良住宅とは
他に、【フラット35】Sの条件を満たす方法はないのですか?
ありますよ。それは長期優良住宅証明書の発行と提出です。長期優良住宅とは、長く快適に過ごせる住宅のことです。
【フラット35】Sのコンセプト「長く住んでいても快適に過ごせる住宅である」と同じですね!
関係しているのでしょうか?
関係しているのでしょうか?
関係します。書類を提出できれば【フラット35】Sに申し込むことができます。しかし、長期優良住宅で【フラット35】Sの利用する場合、忘れてはいけないポイントがあります。
それは何ですか?
適合証明検査をする機関と長期優良住宅であることを証明する機関が同一であること。それを前提に、技術審査の適合書の写しと認定通知書の写しを提出することです。
適合証明検査とは何ですか?
そもそもフラット35を申し込む際に、独自の物件検査である適合証明検査を受ける必要があります。しかし、長期優良住宅証明書を提出することでこの検査が免除されます。
提出は金融機関に行えばいいのですか?
いいえ、金融機関ではなく、適合証明検査機関が提出先になります。
フラット35の基本から気になる情報までまるっと知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみましょう。
【フラット35】Sを利用して、お得に住宅ローンを組もう
【フラット35】Sについて説明してきましたが、住んだ後のことも考えるとさまざまお金が必要です。
住宅ローンを賢く組むことで、これから先の人生に必要なお金を削減することが可能です。それだけでも【フラット35】Sを使うメリットは大きいのではないでしょうか。
これから住宅ローンを組もうと考えている方は、ぜひ【フラット35】Sも選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか?
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