3.固定金利だけでなく全ての金利タイプに共通の千日メソッド
✓毎月の返済額に余裕はあるか?=毎月の元利均等返済額
✓現役の間に確実に完済出来るか?=60歳の時点のローン残高
全ての金利タイプに共通して、この2つがポイントです。金利ではなく金額で判断するのが肝です。当たり前の話ですが、住宅ローンは完済しないと終わりません。
(1)固定金利の毎月の元利均等返済額は手取り月収の4割以下にする
銀行の審査で住宅ローン融資の審査で判断するラインはローン返済額が収入の4割以下というものがあります。4割超が住居費というのは、何か不測の出費があったときに返済が滞る可能性が高いという銀行の経験則から導かれた割合です。
年収で計算する方法もありますが、住宅ローンの支払いは月ごとですから、月収、それも手取り月収をベースに判断する方式がより実践的です。年収だとボーナスも込みになってしまいます。
ボーナスは35年間ずっと必ず一定以上が出るとは限らないですよね。
4分の1の貯金+ローン返済額を手取り月収の40%以下に抑えるというのは、金利が上がった場合も、今まで通りの生活水準を維持出来るラインということです。
(2)60歳残高を安全圏にする繰上返済のタイミングは?10年後の折り返し時点
住宅ローン控除がある10年間は繰上返済せずに貯金を温存しておき、住宅ローン控除が終わってから繰上返済するのがセオリーです。
住宅ローン控除は各年の12月31日のローン残高×1%をその年の所得税と翌年の住民税からマイナスする減税措置ですから、住宅ローン控除がある間にローン残高を減らしてしまうのは損なんですよ。
なので、繰上返済は10年後にまとめて一気に行うのがお勧めです。10年の住宅ローン控除が終わった瞬間は、いわば折り返し地点なんです。
✓当初の10年は元本をなるべく高く維持して住宅ローン控除の恩恵を受ける。
✓10年経過したら、60歳の残高を安全圏にするべく積極的に繰上返済する。
4.固定金利はどんな人に向いているか?
住宅ローンの金利タイプについて、正しい認識を持つことが最も失敗の無い選択につながると思っています。
固定金利は高いな…でも変動金利が上がらなかったら損だな…
もしも、こういう認識であったのなら、ひとつレベルアップできたのではないかと思います。金利タイプというのは銀行が売り出す住宅ローンという『商品の種類』です。単に金利が高い安いではなく、自分に合った商品なのか?という判断をする必要があります。
固定金利タイプが合っているのはどんな人か?どんな人に固定金利がお勧めかを最後にお話ししておきましょう。
(1) 公務員など収入が景気の影響を受けにくい人
✓好景気のインフレ時には金利が上がる。
✓不景気のデフレ時には金利が下がる。
こういう傾向があります。今は不景気のデフレで、低金利なんです。なので、公務員のように収入が景気の影響を受けにくい人にとっては、固定金利で借りることでとても有利に働きますね。
今のデフレ時には収入に対して住宅ローンの金利は安いですから負担は軽くなっています。もし今後好景気のインフレになって金利が上がっても、固定金利ならば収入に対する支払いの負担は軽いままで一定です。
公務員のように、収入が景気の影響をあまり受けない人にとって、ローンの負担を一定にする効果があるということです。
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