こんにちはブロガーの千日太郎です。楽天銀行はフラット35の取扱件数で銀行業界ナンバーワン(2016年度累計実績)です。
業界最低水準の金利と手数料率が魅力で最も多くの人が楽天銀行のフラット35を利用しているのですね。また、楽天銀行は普段使いのネット銀行としても、ATM手数料や振込手数料の無料サービスが充実している点でメリットが大きいです。
今日はそんな楽天銀行の住宅ローン、フラット35についてが徹底解説します。
金利・保証料・繰上げ返済手数料は?
借入上限額 | 8000万円以下 |
固定金利期間 | 35年 |
金利 (2021年4月時点) |
年1.37% ・融資期間21年〜35年 ・一般団信加入 |
保証料 | 無料 |
繰上返済額 | 10万円から |
繰上返済手数料 | 無料 |
団体信用生命保険料 | 金利に上乗せ |
事務手数料 | 融資金額×1.430%(税込) 楽天銀行を返済口座に指定すると借入金額×1.10%(税込) 最低融資事務手数料は110,000円(税込) |
住宅ローンラインナップ | フラット35 フラット35s 「固定と変動」 |
楽天銀行フラット35の特徴は
楽天銀行のフラット35はネット銀行の多くが取り扱う住宅ローンと同じで、一切来店することなく、申込から実行までを行うところが特徴です。
事前審査の申込は楽天銀行の住宅ローン専用ホームページから行い、契約から実行までの全ての連絡及び手続は専用マイページ、電話、郵送で完結します。
店舗を持たない代わりに遠隔での相談方法は充実しています。電話での相談は毎日(年末年始は除く)9時から17時まで受け付けており、スカイプを利用した予約制のオンライン相談は9時から22時まで実施しています。
ネットと郵送で完結するので、近くに金融機関が無い人や、来店して手続きする時間の無い忙しい人にとってはとても魅力的なシステムです。<>
他のフラット35との違いは
楽天銀行のフラット35のラインナップには「固定と変動」という商品があります。ちょっと変わったネーミングセンスですよね。これは、全期間固定金利型住宅ローンのフラット35と変動金利を組み合わせることができる住宅ローンです。
フラット35は住宅金融支援機構が債権者となる全期間固定金利型金住宅ローンですが物件価格の100%を借りてしまうと金利が高くなってしまうので90%をフラット35。残りの10%を楽天銀行の変動金利で融資してもらうという使い方が出来ます。
固定金利よりも変動金利が低い場合に、この方法で借入を行うと返済総額が安くなります。
しかし現在、変動金利の金利が1.987%(2021年4月)となっており、35年固定の1.37%(2021年4月)よりも高いので、現時点では利用するメリットが少ないのがタマに傷ですね。
楽天銀行フラット35のメリット=来店不要と手数料率の低さ
楽天銀行のフラット35の魅力は完全に来店不要というネット銀行特有の手軽さに加え、ネット銀行の中でも手数料率が最も低いというコスト面のメリットです。メリットが目に見えて分かりやすいのでお勧めしやすいです。
MSJフラット35と条件を揃えて比較してみました。
会社 | 商品名 | 融資にかかる手数料 |
MSJ | MSJフラット35 | 融資金額×2.15%(税込) |
楽天銀行 | フラット35 | 融資金額×1.430%(税込) 楽天銀行を返済口座に指定すると、 借入金額×1.10%(税込) |
融資にかかる手数料ではMSJが2.15%(税込)なのに対して、楽天銀行は1.43%(税込)であり、さらに楽天銀行を返済口座とすると1.10%(税込)となります。
楽天銀行はネット銀行ですから店舗を持たず、経費を低く抑えられること、そして冒頭で述べたように銀行業ナンバーワンの累計取扱件数という売上規模があるから出来ることでしょう。
さらに、住宅ローンの借入れがあり返済口座を楽天銀行に設定した場合には、資産残高と取引件数で決定された「ハッピープログラム」のステージより1ランク上のステージが適用されます。
「ハッピープログラム」とは楽天銀行のユーザー優遇プログラムで、例えばスーパーVIPの場合は最大でATM利用手数料月7回、他行振込手数料は月3回無料になります。手数料の安さとして還元されているのは利用者として実感しやすいメリットですね。
楽天銀行のフラット35に向いている人ってどんな人?
ここまでの話をトータルしていくと、楽天銀行のフラット35に向いている人っていうのは…
- 普段からネット銀行に慣れている人
- 楽天銀行のメリットを享受できる人
という感じになるでしょうね。また、フラット35は全期間固定金利ですから、極力リスクを抑えて堅実に返済しようと考えている方にも向いています。
ここまでなら誰でも言うことですが、ここはですのでさらに一歩踏み込みましょう。楽天銀行のフラット35は自営業の人よりも、サラリーマンや公務員など住宅ローンの審査の判断がシンプルな人にとって、よりお勧めなのです。
楽天銀行は審査が厳しい?
ネットを検索すると「楽天銀行は審査が厳しい」なんていう口コミ情報があります。実際はどうなのでしょうか?
フラット35の債権者は住宅金融支援機構であり、楽天銀行はその事務代行を行う会社です。まず楽天銀行が事前審査を行い、住宅金融支援機構が本審査を行います。
現在は、いずれの金融機関でも、住宅金融支援機構の指示のもと、ほぼ均一化された基準による審査が行われていて、最終的な融資の可否は住宅金融支援機構が判断するので理論的にはどこの金融機関でフラット35の審査を出しても結果は同じになるはず…なのですが、実態としては必ずしも均一ではありません。
厳しいというよりも審査コストの削減
前回のMSJフラット35はハウスメーカーが家を売るためにフラット35の代行を行う会社でした。つまり、「できるだけ融資を通したい」というインセンティブがありました。提携ハウスメーカーで家を建てていると審査に通り易いという傾向がありました。
これに対して、楽天銀行は家を売ることで儲けがあるわけではありませんよね?純粋にフラット35の事務代行をする手数料だけが彼らの儲けです。
例えば3000万円のフラット35の融資を代行して入る手数料1.10%(税込)は33万円です。
公務員やサラリーマンなどで審査が簡単な人に3000万円融資すれば33万円です。
自営業で会社の決算書を細かく分析しないといけない人に3000万円融資しても33万円です。
もともと低い手数料率では、1件の審査にかけることの出来る時間と労力は少ないのです。なので、ビジネスモデルとしては定型的で簡単に流せる案件を多数こなして利益を出すというものになります。
給与所得のみで収入に変動が無い人は通りやすい
今まで、ご相談者にヒアリングしてきて、楽天銀行で審査に落ちたが他の金融機関では通ったという人は概ねこのような理由で落とされたのではないか?というケースが多かったです。審査に通らなかった理由は説明されませんので、あくまで推測によるものでしかありませんが。
なので、決算書の確認が必要ない給与所得のみで、対象の期間の変動が少ない人については審査にコストがかからないので、厳しい?と言われる楽天銀行でも問題なく借りることが出来ます。
特に高収入である必要はありません。「審査の判断が簡単にできる」という点がポイントだからです。
これに対して、どれだけ高収入で資金が潤沢にあって、例えば即金で買えるだけの資金がある人であっても、自営業で税金対策をしているような人は落とされる可能性があるのです。
まとめ~2019年は長期金利が再びマイナス金利でフラット35がおトク
今回は楽天銀行のフラット35について解説しました。
楽天銀行のフラット35は金利や手数料が安いこと、また来店することなく申込みから実行までできることなどメリットが多いことがわかります。フラット35の取り扱い件数の多さにも頷けますね。
これらの情報を踏まえたうえで、どの金融機関を利用するか検討してみてください。
単純に金利だけを比較すれば変動金利の方が低いですが、変動金利は上がるリスクがあります。固定金利が高いのは金利上昇リスクに対する保険料が上乗せされているからですが、2019年は世界的な景気減速懸念が原因で長期金利が低下しており、この保険料がかなり割安になっているのです。
2019年2月22日の債券市場では、長期金利の指標である新発10年物国債の利回りはマイナス0.050%にまで低下し、1月4日につけた今年の最低水準に並んだそうです。これはメガバンクの30年固定金利と比べても断然低い、おトクな金利です。
今の歴史的な低さの固定金利で住宅ローンを借りられるということは、金利上昇に対する保険料が歴史的な安さだということなのですよね。単純な金利の高い低いではなく、金利が変らない安心料の安さという点でも考えてみてくださいね。
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