フラット35は完全固定金利が特徴の住宅ローンです。しかし、フラット35を申し込むには、適合証明基準を満たしている物件しか融資を受けられないことはあまり知られていません。
そこで今回は住宅ローンスペシャリストの田辺に解説してもらいました。
フラット35の適合証明基準ってなに?
フラット35の特徴といえば長期完全固定金利だと思うのですが、他に特徴はありますか?
フラット35の融資を受けるには、購入する物件に対して適合証明書の取得と提出が必要です。これは、他の住宅ローンでは見かけない条件だと思います。
他の住宅ローンにはない条件が、なぜフラット35にはあるのですか?
通常、住宅ローンでは、借りる人の返済能力が重視されるのですが、フラット35では家の価値を重視して審査しているからです。
だから、技術基準を満たしていることが分かる適合証明書が必須なんですね!
フラット35の申し込み方法と審査の流れ
適合証明書が必要なように、フラット35には特有の条件がありますが、申し込み方法や審査にも、他の住宅ローンとは違う点があるのでしょうか?
基本的には大きな違いはないでしょう。よかったらフラット35の申し込みや審査について解説しましょうか?
ぜひ、よろしくお願いします!
申し込み方法
フラット35は、住宅金融支援機構と各金融機関が提携している住宅ローンです。そのため、取扱金融機関によって金利や提出書類が多少異なる場合があります。
申し込みは、基本的には窓口やインターネットからできます。
- 本人確認資料
- 借入申込書
- 住宅ローン以外に組んでいるローンの申出書
- 売買契約書
- 重要事項説明書(重説)
- 特別徴収税額の通知書
- 住民税課税証明書
- 登記事項証明書(住宅と土地)
- 物件資料
※これらの書類は、一般的な給与所得者がフラット35を申し込む上で共通する書類です。取扱金融機関によっては、追加で書類の提出を求められる場合があります。
審査手順とその流れ
審査の手順は、新築と中古で変わります。
まずは新築の手順から紹介しましょう。
新築の場合
出典:住宅金融支援機構
出典:住宅金融支援機構
- 設計検査:設計図などで技術基準を満たしているか
- 中間現場検査:工事の段階で技術基準を満たしているか
- 竣工現場検査:完成後の家が技術基準を満たしているか
基本的に注文住宅の場合も建売の場合も、私たちが行う流れは変わらないんですね!
中古の場合
出典:住宅金融支援機構
中古の場合は、物件検査から手続きがスタートするんですね。
適合検査ってなに?
適合証明書を取得するための適合検査は、長期優良住宅証明の検査とは違うのですか?
※長期優良住宅証明の検査は、国が定めた基準で審査を行い、長く快適に過ごせる家であることを証明する。
主な違いは基準にあります。
フラット35の適合検査は、住宅支援機構が定めた基準を満たしているかを検査しており、長期優良住宅の場合は別の基準で検査をします。
検査のポイント
では、フラット35の適合検査で見られるポイントは何ですか?
戸建ての場合は以下の基準で判断されます。
出典:住宅金融支援機構
簡単に説明すると、住居スペースが確保されていて耐震・耐火構造がしっかり施されているかを見られます。
マンションの場合、基準は変わってきますか?
マンションの場合は下の図をご覧ください。
出典:住宅金融支援機構
かいつまんで説明すると、充分な広さが確保されていること、維持管理基準がきちんと定まっているマンションであるかが重要です。
適合審査にかかるお金と時間
適合審査はいくらかかる?どのくらいかかる?
適合証明書を発行してもらうためには、審査をする必要がありますよね?
その費用の支払いは、フラット35の融資には含まれないのでしょうか?
2018年4月にフラット35の制度が変わり、一部の諸費用をフラット35に含めることができるようになりました。
新築の場合は3~4万円。中古の場合は約5~6万円の費用がかかります。
そうなんですね!
期間としてはどのくらいかかるのでしょうか?
1〜2週間程度です。
現地での審査時間は1時間程度ですが、申し込みから結果が出るまでに時間がかかります。
適合検査が必要ないケースとは?
家を買うには、準備などでもたくさんのお金がかかりますよね。適合検査をせずにフラット35の融資を受ける方法はないのでしょうか?
フラット35に登録しているマンションであれば、適合検査が免除されます。
そんなマンションがあるんですね!
フラット35の公式サイトで登録マンションの確認ができますよ!
自分が購入するマンションが登録されているかもしれないので、適合審査をする前に確認することをおすすめします。
新築マンション:フラット35登録マンション検索
中古マンション:らくらくフラット35検索
フラット35の基本から気になる情報までまるっと知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみましょう。
【超絶まとめ】フラット35の仕組みと金利を徹底解析! 銀行系ローンとの違いとは!?
まとめ
いかがだったでしょうか?フラット35で融資を受けようと考えている方は、適合検査を受けなければいけないので注意しましょう。
適合検査の免除についても知っているのと知らないのでは、かかる費用が変わるので自分にあった住宅ローン選びの判断材料の1つとして活用ください!
住宅ローンスペシャリスト
「日本一住宅ローンに強い会社」iYell株式会社に在籍する住宅ローンスペシャリスト。
大人の色気を漂わせて、住宅ローンを手取り足取り教えてくれる。
なお、紙面では公開しがたいあらゆる経験をしてきているため、社員からは住宅ローンはもちろんのこと、恋愛相談されることもしばしば。
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