渋谷区の同性パートナーシップ条例がきっかけに
これまで『LGBT』は、日本であまり認知されていませんでした。
認知されるきっかけとなったのが、渋谷区の同性パートナーシップ条例です。
テレビやインターネットでも話題になったので、知っている方も多いことでしょう。
パートナーシップ条例って?
正式名称は『男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例』です。
名前の通り、性別などにとらわれることなく、一人ひとりが活躍できる社会を目指して施行されました。
LGBTの方々に限った条例ではなく、性別や人種、年齢などに関係なく適応されます。
このように書くと「LGBTとは関係ないのでは?」と思われるかもしれません。
『男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例』の特長の1つに、パートナーシップ証明があげられます。
パートナーシップ証明って?
パートナーシップ証明とは、戸籍上の性別が同じであっても一定の条件を満たすとパートナーとして証明されるものです。
事前相談から始まり、申請、審査を経てようやく発行となります。
証明手数料は300円なので、住民票などを取得する場合とほぼ変わらないでしょう。
ただし、公正証書の作成には別途費用がかかります。
では、パートナーシップ証明を取得していると、どんなメリットがあるのでしょうか?
パートナーシップ証明を取得する主なメリット3つ
パートナーシップ証明を取得するメリットは、大きく3つあります。
- 家族向けの区営・区民住宅、民間賃貸住宅への入居が可能に
- 病院での面会や同意が可能に(※)
- 家族手当などの対象に(※)
※事業者が認めた場合に限る。
パートナーとして証明されることで、家族に準じた扱いが受けられるようですね。
2つ目、3つ目は、病院や企業によって対応が異なりそうですが、さらなる環境改善も期待できるかもしれません。
なお、病院などからの緊急連絡が欲しい場合には、緊急連絡先カードを利用するのも良いでしょう。
事故など、万が一のことがあって意識不明になった場合には、緊急連絡先カードに記載されている連絡先へ連絡してもらうことができます。
世田谷区、中野区でも間口が広がる
世田谷区は『要綱』として
世田谷区では『条例』ではなく『要綱』という形ですが、渋谷区同様同性カップルが認められることに。
公正証書が不要で費用がかからない点は魅力ですが、あくまでも『要綱』であるため、渋谷区ほどの法的拘束力はありません。
中野区は住まい探しの『支援』として
中野区には『住み替え支援事業』があり、以下の方が対象となっています。
- 65歳以上のひとり暮らしの方または65歳以上の人を含む60歳以上の方のみの世帯
- 身体障害者手帳、精神障害者保険福祉手帳または愛の手帳を持つ方のいる世帯
- 18歳未満の児童を扶養するひとり親家庭
- その他、自ら物件を探すことが困難な方
LGBTであることを理由に断られたには、最後の1つに該当するため、中野区に物件探しを支援してもらうことができます。
ただ物件や不動産屋さんを紹介してくれるだけでなく、住まいが見つかるまでサポートしてくれるそう。
また、中野区は『新しい中野をつくる10か年計画』として、人権意識の向上や多様性を認める社会づくりを目指しています。
今後、LGBTをはじめとする性的少数者の方々にとって、より優しい街となるかもしれませんね。
新しい中野をつくる10か年計画:http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/101500/d022539_d/fil/keikaku.pdf
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