最近では中古住宅を購入し、自分の思い通りに部屋をリノベーションする人が増えてきました。
しかし、物件を購入してリノベーションする場合、一括で支払いするのは難しいことが多いですよね?
そこで今回お伝えしたいのが、フラット35リノベなのです!
当社の代表取締役社長兼CEOであり日本一住宅ローンに詳しいと自他ともに認める住宅ローン博士「窪田光洋」が、フラット35リノベについて解説いたします。
- フラット35を利用してリノベしようとしているんですが
- フラット35リノベってどういうものですか?
- 中古住宅を買った後、リノベーションする時に利用できますか?
- リノベ済み住宅の購入でも利用できますか?
- 今住んでるマンションのリノベーションにも利用できますか?
- 中古住宅ローンとフラット35リノベは別々のローンですか?
- フラット35リノベは「いつ」申し込むんですか?
- フラット35リノベは「どこ」で申し込めばいいんですか?
- フラット35リノベを取り扱っている金融機関は多いですか?
- 「適合証明」ってどういう意味ですか?
- リノベ工事代金を支払う前に融資のお金はもらえるのですか?
- フラット35リノベ以外にもローンはあるのですか?
- 住宅金融支援機構の“リフォーム融資”は条件付きでOK
- まとめ
フラット35を利用してリノベしようとしているんですが
私の父親が、家をリノベーションしてきれいにしたいと言い出したんです。住宅金融支援機構のフラット35を利用してリノベーション費用をローンで組むことはできるのでしょうか?
各金融機関でリノベーションに対応したローンを取り扱っています。フラット35にもリノベーションに対応した「【フラット35】リノベ」という商品がありますよ。
しかし中古住宅の購入したときに限られるので、お父様の場合は「【フラット35】リノベ」は残念ながら利用できません。
フラット35リノベってどういうものですか?
【フラット35】リノベは、どんな内容の商品なのですか?
2017年12月現在、フラット35の借入金利から年0.6%の金利引下げが行われています。引き下げ期間は当初5年間と当初10年間があり、性能向上リフォームの適用基準によって異なります。
そうなのですね。ちなみに、「性能向上リフォーム」とはどんなリフォームなのでしょうか。
利用するための条件がいろいろあるのですね。【フラット35】リノベに興味が湧いてきました。もう少し詳しく教えてください。
中古住宅を買った後、リノベーションする時に利用できますか?
【フラット35】リノベは、中古住宅を購入した後なら、リノベーションする際に使えるのですか?
住宅やリノベーション内容にはどんな条件があるのですか?
【中古住宅購入と合わせてリノベーションする場合】借入対象になる住宅の条件
・住宅金融支援機構が定めている技術基準に合った住宅であること。
・住宅性能向上リフォームを行い、中古住宅の維持保全に関連する措置が行われている住宅であること。
・住宅の床面積
一戸建て住宅、連続建て住宅、重ね建て住宅の場合:70㎡以上
共同建ての住宅(マンションなど)の場合:30㎡以上
・住宅およびリノベーション金額
中古住宅購入価額とリフォーム工事費の合計額が1億円以下の住宅であること。
・築年数
申し込み時点で竣工から2年を超えている住宅、または既に人が住んだことのある住宅であること。
リノベ済み住宅の購入でも利用できますか?
リノベーション済み住宅を購入する場合、【フラット35】リノベを利用できますか?
今住んでるマンションのリノベーションにも利用できますか?
既に住んでいるマンションをリノベーションしたい場合、【フラット35】リノベを利用できますか?
中古住宅ローンとフラット35リノベは別々のローンですか?
中古住宅ローンと【フラット35】リノベは別々のローンですか?
フラット35と【フラット35】リノベは別の商品体系になっていますが、【フラット35】リノベは、フラット35を利用する際の借入金利が一定期間引き下げられる制度なので、フラット35のオプション商品と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。
フラット35リノベは「いつ」申し込むんですか?
【フラット35】リノベを申し込む場合、いつのタイミングがよいでしょうか。
【フラット35】リノベには予算金額が定められていて、予算金額に達する見込みになった場合、受付が終了されます。受付が終了する場合は、終了日の約3週間前までにフラット35のホームページに掲載されるのでチェックしておくとよいでしょう。
フラット35リノベは「どこ」で申し込めばいいんですか?
【フラット35】リノベはどこで申し込むことができますか?
フラット35リノベを取り扱っている金融機関は多いですか?
【フラット35】リノベは聞き慣れない商品ですが、扱っている金融機関は多いのでしょうか。
フラット35(リフォーム一体型)取扱金融機関一覧(令和2年1月現在)
※上記に記載されていても、一部の金融機関でまだ取り扱いされていない場合があります。
「適合証明」ってどういう意味ですか?
フラット35のホームページを見ていると、「適合証明」という言葉がちらほら出てきますね。これは何ですか?
中古住宅を購入してフラット35を利用する場合は、適合証明検査機関で適合証明検査を受け、条件を満たしていることを証明する「適合証明書」を取得し、金融機関に提出する必要があります。
ちなみに、この「適合証明書」は、住宅の瑕疵(かし)がないことや住宅の性能を保証するものではないので、勘違いしないようにしましょう。
適合証明書を交付する適合証明機関はフラット35のホームページから探すことができます。
●フラット35 適合証明のお問い合わせ
適合証明を受けるには時間と労力がかかるので、物件適合検査済の物件を購入するのも手です。
適合証明を受けた中古マンションをフラット35のホームページから探すことができます。
●中古マンションらくらくフラット35検索
リノベ工事代金を支払う前に融資のお金はもらえるのですか?
中古住宅の購入とリノベーション工事をする場合、費用が大きくなると思います。
リノベーション工事費用の支払い日までに【フラット35】リノベで資金融資を受けられるのですか?
ですので、融資実行まで資金がない場合は「つなぎ」で借り入れができる「つなぎ融資」というローンを利用するとよいでしょう。「つなぎ融資」が必要な場合は、取扱金融機関に相談して金融機関からつなぎ融資を受けます。
フラット35リノベ以外にもローンはあるのですか?
【フラット35】リノベ以外のローンはあるのですか?
リフォーム例としては壁紙の張替えや水回りの入れ替え、浴室や廊下への手すり設置などが該当します。工事内容や工事費用の制限がないのが特長で、金利はフラット35とほぼ同じです。
【フラット35】リノベの制限で融資が受けられない場合、金利のお得感はなくなりますが、【フラット35】リフォーム一体型を検討してみてもよいかもしれません。
住宅金融支援機構の“リフォーム融資”は条件付きでOK
リフォーム融資には複数の種類があり、例えばリフォーム融資の高齢者向け返済特例では、現在の住まいをリフォームするケースに対応しています。
1. 耐震改修工事:リフォーム融資
申し込みができる方
住宅金融支援機構によれば、耐震改修工事でリフォーム融資を利用可能な方は以下の通りです。
1.住宅に耐震改修工事を行う方
2.借入申込時の年齢が満79歳未満の方
※借入申込時の年齢が満79歳以上の方でも、親子リレー返済を利用される方はお申込みいただけます。
3.年収に占める全てのお借入れの年間合計返済額の割合(総返済負担率)が次の基準を満たす方
(1)年収が400万円未満の場合 30%以下
(2)年収が400万円以上の場合 35%以下
※申込本人の収入だけでは総返済負担率の基準を満たさない場合は、同居予定者等の収入を合算できる場合があります。
4.日本国籍の方または永住許可などを受けている外国人の方
引用:住宅金融支援機構ホームページ(外部リンク)
融資を受けることができる住宅
耐震改修工事でリフォーム融資を利用可能な物件の特徴は以下の通りです。
- 申込本人
- 申込本人の配偶者(内縁関係にある方および婚約者を含みます。)
- 申込本人の親族(配偶者を除きます。)
2. 住み替え支援:リフォーム融資
申し込みができる方
住み替え支援でリフォーム融資を利用可能な方は以下の通りです。
1.住宅借上制度(※)により借り上げられる住宅について、機構の基準を満たす耐震改修工事を行う方
※令和元年10月1日現在、機構が承認している制度は、(一社)移住・住みかえ支援機構の住宅借上制度(終身型、かつ、転貸期間が3年以下の場合に限ります。)です。
(注)(一社)移住・住みかえ支援機構の住宅借上制度(期間指定型)では、融資の対象となりません。
2.借入申込時の年齢が満79歳未満の方(高齢者向け返済特例を利用される方は満60歳以上)
3.総返済負担率が次の基準以下である方
(1)年収が400万円未満の場合 30%以下
(2)年収が400万円以上の場合 35%以下
※申込本人の収入だけでは総返済負担率の基準を満たさない場合は、同居予定者の収入を合算できる場合があります。
※融資住宅を賃貸することにより得られる賃料収入は、融資審査上、年収に含めることはできません。
4.日本国籍の方または永住許可などを受けている外国人の方
5.リフォーム融資(住みかえ支援(耐震改修))を返済中(融資手続中の場合を含みます。)でない方
※融資契約の締結時までに、返済中のリフォーム融資(住みかえ支援(耐震改修))を完済される場合は、お申込みいただけます。
6.融資住宅について、機構(旧公庫)融資を返済中(融資手続中の場合を含みます。)でない方
※融資契約の締結時までに、返済中の融資住宅の機構(旧公庫)融資を完済される場合は、お申込みいただけます。
7.日本国内に居住される方
※返済期間中は、日本国内に居住していただきます。
引用:住宅金融支援機構ホームページ(外部リンク)
融資を受けることができる住宅
住み替え支援でリフォーム融資を利用可能な住宅の特徴は以下の通りです。
- 申込本人の配偶者
- 申込本人の親族(配偶者を除く。)
- 申込本人の配偶者の親族
3. 高齢者向け返済特例:リフォーム融資
申し込みができる方
高齢者向け返済特例でリフォーム融資を利用可能な方は以下の通りです。
1.借入申込時に満60歳以上の方
※年齢の上限はありません。
※借入申込時に満60歳以上の同居親族は連帯債務者となることができます。
2.ご自分が居住する住宅をリフォームする方
3.総返済負担率が次の基準以下である方
(1)年収が400万円未満の場合 30%以下
(2)年収が400万円以上の場合 35%以下
※申込本人の収入だけでは総返済負担率の基準を満たさない場合は、同居予定者(満60歳以上)の収入を合算できる場合があります。
4.日本国籍の方または永住許可などを受けている外国人の方
引用:住宅金融支援機構ホームページ(外部リンク)
融資を受けることができる住宅
高齢者向け返済特例でリフォーム融資を利用可能な住宅の特徴は以下の通りです。
- 申込本人
- 申込本人の配偶者(内縁関係にある方及び婚約者を含みます。)
- 申込本人の親族(配偶者を除きます。)
4. 財形住宅融資:リフォーム
申し込みができる方
財形住宅融資でリフォーム融資を利用可能な方は以下の通りです。
(1)ご自分で所有および居住するための住宅をリフォームする方 | 返済が終了するまで融資住宅に住んでいただくことが必要です。 | ||||||
(2)次の全てに当てはまる方 (ア)一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄のいずれかを1年以上継続して行っている方 (イ)申込日前2年以内に財形貯蓄の預け入れを行っている方 (ウ)申込日における財形貯蓄残高が50万円以上ある方 |
※ 2つ以上の財形貯蓄を行っている方については、いずれかの貯蓄を1年以上続け、申込日前2年以内に財形貯蓄の預け入れを行い、かつ、それぞれの貯蓄残高の合計額が50万円以上あれば融資の対象になります。 | ||||||
(3)独立行政法人勤労者退職金共済機構の財形転貸融資または共済組合等の財形住宅融資を受けられない方 | 「負担軽減措置等の証明書」で、以下の内容について証明いただくことが必要です。 1.勤務先に独立行政法人勤労者退職金共済機構の財形転貸融資制度がない(公務員の場合は、所属する共済組合等の財形住宅融資制度がない。)。 2.勤務先に1の制度はあるが、やむを得ない事情によりその融資を受けることができない。 |
||||||
(4)年収に占める全てのお借入れの年間合計返済額の割合(総返済負担率)が右の基準を満たしている方 | ●総返済負担率基準
●総返済負担率の計算式
全てのお借入れの
年間返済額の1/12 (*) ÷
年収の1/12
×100=総返済負担率(%) (*) 全てのお借入れとは、財形住宅融資のほか、財形住宅融資以外の住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、カードローン(クレジットカードによるキャッシングや商品の分割払いによる購入を含みます。)などのお借入れをいいます。 ※ 今回の住宅取得またはリフォームに必要な借入金として「民間金融機関」を利用され、その商品が「変動金利型」または「当初の固定金利期間が5年未満」の場合は、機構基準金利(*)により算出した返済額を年間合計返済額に加えてください。 ※ 同居する親族や同居しない直系親族の収入を合算できる場合があります。 |
融資を受けることができる住宅
財形住宅融資でリフォーム融資を利用可能な住宅の特徴は以下の通りです。
ご注意
沖縄県内で住宅をリフォームされる方のご融資は、沖縄振興開発金融公庫で取り扱いますので、沖縄振興開発金融公庫へお問合せください。
1.リフォーム後の住宅部分の床面積が40㎡以上の住宅
※全部が店舗・事務所である建物を住宅にする工事は、融資の対象となりません。
2.次のいずれかの方が所有または共有している住宅
(1)申込本人
(2)申込本人の配偶者(内縁関係にあるものまたは婚約者を含みます。)
(3)申込本人の親族
(4)申込本人の配偶者(内縁関係にあるものまたは婚約者を含みません。)の親族
※申込本人が住宅の持分を全く持っていない場合は、リフォーム後に申込本人の所有(共有)として、登記することが必要です。
3.次のいずれかの工事を行う住宅で、検査機関または適合証明技術者により適合証明書が交付される住宅
○対象となる工事
住宅の改築工事、増築工事、修繕・模様替えなどの工事が対象となります。
対象となる具体的な工事の例は、次のとおりです。
○改築工事
(1)建替工事(住宅の全部を取壊し、改めて住宅部分を建築する工事です(全部改築工事)。)
(2)一部改築工事(住宅の一部を取壊し、改めて住宅部分を建築する工事です。)
(3)水回り設備の設置工事(設備改築工事)
○増築工事
住宅部分の床面積を増加させる工事をいいます。
例えば、子供部屋などを増築したり、住宅と併用されている店舗・事務所などの非住宅部分を住宅部分に模様替えする工事をいいます。
○修繕・模様替え
住宅本体の工事のほか、植樹・造園・外構などの工事を含みます。
また、植樹・造園・外構工事のみでも融資をご利用いただけます。引用:住宅金融支援機構ホームページ(外部リンク)
まとめ
今回は、リフォームに関連する住宅ローンの中でも、【フラット35】リノベ、リフォーム融資について特に詳しくお話ししました。
それぞれ特徴が異なるため、メリット・リスクを十分に把握したうえで検討することが重要です。その過程でわからないことや困ったことがあれば、うやむやにせず解決していきましょう。
その際は、間違った情報を掴まされるリスクのない住宅ローンの専門家への相談がお勧め。住宅ローンの窓口ONLINEでも金融機関出身の住宅ローン相談を提供しています。ぜひご利用ください。
また、今回は【フラット35】リノベについてご紹介しました。そもそもフラット35って何!?という方は、こちらの記事も合わせて読んでみましょう。
住宅ローンについてもっと知りたい・・・
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