住宅ローンを組む際、「頭金はどのくらい用意すればいいのだろう」と悩む方も多いはずです。
実はフラット35では、頭金がなくても住宅ローンを組むことが可能です!
しかし、頭金を1割用意することで金利が低くなるプランがあることをご存知ですか?
これを利用すれば、返済金額自体を少なくすることが可能なんです!
そこで今回は、フラット35をお得に借り入れするためのポイントや頭金を用意するメリットやデメリットなどについてお伝えしていきます。
住宅購入の際の頭金とは?
頭金とは、住宅購入費用の一部として最初に支払うお金のことを指します。
例えば、総額3,500万円の住宅を購入する際に3,000万円を住宅ローンで借り入れて返済する場合、残りの500万円を頭金として支払うということになります。
頭金はどれくらい入れたらいいの?
頭金は購入するエリアや住宅の種類によって物件価格や所得水準が異なるため、一概に「これくらい用意しなければいけない!」とはいえませんが、一般的には物件購入金額の2割程度が好ましいとされています。
ただし、現在は超低金利で住宅ローンの返済負担が減ってきています。
それに伴い現金を手元に残したい人が増えているため、頭金が用意できなくてもあまり心配する必要はないでしょう。
しかし、頭金を一定額以上用意することで金利が安くなるなどのプランが用意されている金融機関もあるため、事前に調べておくといいでしょう。
フラット35は頭金が必要ない?
実はフラット35は9割融資だったのですが、2014年2月24日以降に10割融資が可能になりました。
そのため、フラット35では10割融資、いわゆるフルローンを使えば頭金の準備がなくても住宅を購入することが可能ということになります。
これは、頭金が住宅ローン購入のネックになっている人にとって、とてもありがたい商品といえるのではないでしょうか。
しかしフラット35では、頭金を入れるメリットが非常に大きいため、10割融資が可能になった今でも頭金を入れる人が多いのです!
メリットとデメリットについて次の章で解説していきますね。
フラット35利用時に頭金を用意するメリットとデメリット
メリット
頭金を用意する最大のメリットは、10割融資と比べて住宅ローンの金利が低くなることです。
金利が低くなることで、総返済額にも大きな差が生まれます。
では、頭金を入れた場合と入れない場合で、一体どのくらいの差が生まれるのでしょうか?
例えば以下の条件で、10割融資と9割融資で頭金を1割入れた場合、総返済額にどれくらいの差が生まれるのかを比較しました。
- 購入物件価格:3,000万円
- 返済年数 :35年
- 返済方法 :元利均等返済
- ボーナス払 :なし
■フラット35の金利
融資率 | 金利 |
---|---|
9割以下 | 年1.310% |
9割超 | 年1.570% |
※一般団信加入
※2020年11月金利
出典:住宅金融支援機構
10割融資と9割融資の金利差は、0.26%です。
金利差だけをみてもイメージがつきにくいので、最終的にどのくらい総支払額に差が出るのか、みていきましょう。
■返済シミュレーション
住宅ローン | 支払総額 (住宅ローン+頭金) |
||
返済月額 | 返済総額 | ||
頭金あり (9割借入) |
80,179 | 33,675,580 | 36,675,580 |
頭金なし (10割借入) |
92,887 | 39,012,738 | 39,012,738 |
差額 | -12,708 | -5,337,158 | -2,337,158 |
上記から、頭金を1割用意するだけで、10割融資に比べて毎月約12,000円安く、総額では約230万円も支払額が軽減されることがわかります。
これが、頭金を1割以上用意する最大のメリットといえるでしょう。
デメリット
頭金を用意するデメリットとして、初期費用が高くなってしまうことが挙げられます。
手持ち資金に余裕があるのであれば問題ありませんが、無理して頭金を捻出した場合、急な出費に手持ち資金で対応できなくなることも考えられます。
また、今後コロナなどによって経済が急激に悪化し、収入面が不安定になることも可能性としては十分あり得ますよね。
頭金は、そういった不測の事態に対応できるだけの貯蓄を残した上で検討する必要があります。
金利優遇は確かに魅力的ですが、無理をして頭金を払ってしまうと、もしもの時に貯蓄がなく苦しい状況に陥ってしまうリスクがあることを覚えておきましょう。
頭金が用意できなくてもお得に借り入れる方法!
頭金を用意した方がお得にローンが組めるとわかっていても、頭金を用意できない場合もあるはずです。
そこで、ここでは頭金が用意できなくてもお得に住宅ローンを組む方法をご紹介します!
頭金1割の融資を利用する
頭金1割の融資を利用する方法です。
住宅購入費用の90%をフラット35で借り入れし、残りの10%を他の金融機関で借り入れるといった方法です。
このような、頭金の融資を頭金ローンといいます。
もちろん、頭金ローンは通常の住宅ローンよりも金利が高くなりますが、総返済額で考えると10割融資を受けるよりもお得になる場合があるんです。
今回は、クレディセゾンの頭金ローンであるセゾンのフラット35PLUSとフラット35を利用した場合と、頭金なしの10割融資でフラット35を利用した場合をさきほどと同じ条件で比較してみました。
- 購入物件価格:3,000万円
- 返済年数:35年
- 返済方法:元利均等返済
- ボーナス払:なし
- セゾンのフラット35PLUSの金利:3.00%
- フラット35の金利(9割以下):1.31%
- フラット35の金利(9割超):1.57%
※金利は2020年11月金利
■返済シミュレーション
借入金額 | 返済月額 | 返済総額 | ||
頭金ローン併用 | フラット35 | 2,700万 | 80,179 | 33,675,580 |
頭金ローン | 300万 | 11,545 | 4,849,112 | |
合計 | 3,000万 | 91,724 | 38,524,692 | |
全額フラット | 3,000万 | 92,887 | 39,012,738 | |
差額 | -1,163 | -488,046 |
毎月の返済額が約1,100円、総返済額で見ると50万円近く差が出ることがわかります。
しかし、セゾンのフラット35PLUSの場合は頭金のローンを変動金利で組むことになります。
契約当初はお得でも、将来的に金利が上がってしまう可能性もあるため、契約後も金利の変動に注意するようにしましょう。
フラット35の基本から気になる情報までまるっと知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んで見てください!
頭金で悩んだら専門家に相談しよう
今回は、頭金を用意するとフラット35がお得になることと、頭金がなくてもお得に借りる方法についてお伝えしました。
しかし、金利の変動など確認を怠ってしまうと、求めていない結果になる可能性も十分にあり得ます。
頭金を支払うことは長い目で見ればお得に映りますが、無理をして頭金を払うぐらいであれば、もしもの時を考慮して貯金に回しましょう。
大きな金額を支払うタイミングだからこそ、専門家に相談して無理のない選択をすることをオススメします。
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