通常の住宅ローン融資と何が違うのか、利用する際の流れや注意点など、フラット35のつなぎ融資について住宅ローンのスペシャリストに解説していただきました。CONTENTS
- つなぎ融資ってなに?
- つなぎ融資が必要になるのはどんなケース?
- つなぎ融資の流れ
- つなぎ融資を受けるときの注意点に気をつけよう
- つなぎ融資の費用を抑えるには
- まとめ:つなぎ融資を利用する前に流れや注意点を抑えよう
つなぎ融資ってなに?
住宅ローンについて調べていたら、つなぎ融資という言葉を目にしました。一体どういうローンなのですか?
フラット35などの住宅ローンは、建物が引き渡されるタイミングで融資が行われ、同時に返済がスタートしますよね。住宅を購入するだけなら問題ないのですが、建物が引き渡される前にまとまった資金が必要な場合があります。
住宅ローンの融資を受ける前にもお金が必要となると、足りるか不安ですよね……。
そんな時に役立つのがつなぎ融資で、住宅の完成前に必要な資金を一時的に立て替えてくれます。住宅ローンの融資が行われるまでの「つなぎ」として利用できる、だからつなぎ融資と言うわけですね。
つなぎ融資が必要になるのはどんなケース?
住宅の引き渡し前に融資が必要になるときってどんなときですか?
一般的につなぎ融資が必要になるケースは2つあります。
注文住宅を建てるとき
間取りや外観を自由に決めて新しく住宅を建てる場合、工事の進捗に合わせて複数回にわたり建物価格を支払う必要があります。主に以下の3回支払うことが多いです。
- 着工金(着工時)
- 中間金(上棟時)
- 竣工後引き渡し代金(引き渡し時)
これらの支払いが手持ちの資金では厳しい場合、つなぎ融資を利用して支払うことになります。
大まかな流れは図の通りですが、金融機関によってはフラット35の承認を受けてから申し込むこともあり、若干異なる可能性があります。
詳しく知りたいという方は、金融機関に直接問い合わせるのが確実ですね。
詳しく知りたいという方は、金融機関に直接問い合わせるのが確実ですね。
中古住宅の場合
次に中古住宅を購入・リフォームする場合のつなぎ融資利用の流れを見てみましょう。
なるほど。注文住宅と中古住宅、どちらの場合であっても流れがわかっていると安心ですね!
つなぎ融資を受けるときの注意点
つなぎ融資についてだいぶわかってきました!私もつなぎ融資を利用しようと思います!
確かに今まで見てきたように自己資金が少なくても注文住宅を買えるのはとても魅力的です。しかしつなぎ融資を受けるときの注意点もあるので、しっかり覚えておいてくださいね。
そもそもつなぎ融資を取り扱っていない金融機関が多い
銀行のほとんどは住宅ローンに対応しています。しかしつなぎ融資を扱っている銀行は実は少ないのです。
そうだったんですか!では住宅ローンを選ぶときにはつなぎ融資の有無も調べないといけないですね。
金融機関によって設定されている金利も違います。住宅ローンとつなぎ融資両方の条件を見て、よく検討した上で選びましょう。
金利が高い
つなぎ融資は金利が高く、どの金融機関でもだいたい2~3%程度となっています。
通常の住宅ローンよりも高いんですね!でもいまいちピンとこないです。
実際に計算してみるとこのようになりますね。
<前提条件>
土地代の融資金額1000万円、金利2.5%、期間180日
土地代の融資金額1000万円、金利2.5%、期間180日
<計算結果>
利息=1000万円×2.5%×180日÷365日=123,287円
半年だけの融資をシミュレーションしましたが、利息は12万円と意外に高いですよね。建物代なども合わせて利用するとさらに高くなることが予想できます。
手数料が高い
利息に加え、初めてつなぎ融資を利用するときは事務手数料がかかります。
金融機関によっては定額や定率のところもありますが、10万円ほどかかることが多いです。
金融機関によっては定額や定率のところもありますが、10万円ほどかかることが多いです。
つなぎ融資を受けるにも意外と費用がかかりますね。事前にどれくらい費用負担があるのか調べてから利用しないといけないですね。
つなぎ融資の費用を抑えるには
つなぎ融資にかかる費用はなるべく抑えたいのですが、なにかいい方法はありますか?
はい、いくつかご紹介します。
支払いのタイミングを遅らせる
支払いのタイミングを遅らせるということは、融資期間を短くすることにつながるので、利息を減らすことができます。
なるほど、これは効果的ですね!
ただしハウスメーカーや工務店と相談しながら進めなければなりません。容易に変更できるものではないと認識しておいたほうがいいでしょう。
金利が安いつなぎ融資を選ぶ
当然のことですが、金利が低いつなぎ融資を選ぶことは費用の削減につながります。つなぎ融資の利息が高い大きな理由は金利の高さですので、それを抑えることで一番効果が出ると予想できます。例を見てみましょう。
<前提条件>
土地代の融資金額2000万円、期間180日
土地代の融資金額2000万円、期間180日
<金利2.5%の場合>
利息=2000万円×2.5%×180日÷365日=246,575円
<金利2.2%の場合>
利息=2000万円×2.2%×180日÷365日=216,986円
金利がわずか0.3%低いだけですが、支払い利息は3万円も少なくなることがわかります。建物代と合わせても結構な費用を抑えることができます。
住宅ローンを利用する金融機関を選ぶときは、つなぎ融資の金利も一緒に確認する必要がありますね。
まとめ:つなぎ融資を利用する前に流れや注意点を抑えよう
今回はつなぎ融資について詳しく解説しました。
自己資金が少なくても土地購入や住宅の新築を選択肢に入れられるつなぎ融資は、おすすめの方法といえるでしょう。
しかしお伝えしてきたように金利や諸費用などの追加の負担も発生します。
人生最大の買い物ともいえる家。つなぎ融資に限らず、住宅ローンを検討する際は様々な方法を検討し注意点を把握したうえでの利用をおすすめします。
窓口ONLINEでは無料で住宅ローンに関する相談を行っています。何か疑問点や気になることがあったらお気軽にご相談ください。
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