基本的に住宅ローンの金利は毎月1日に発表されますが、事前に予測ができないものだろうかと考えたことはありませんか?
いえーる 住宅ローンの窓口 ONLINEを運営しているiYell株式会社では、大手住宅関連会社や金融機関出身者が多数在籍しています。
多くの人が利用する住宅ローンである【フラット35】を、iYell株式会社で社長室長を務める金子洋平がフラット35の来月の金利を予想しました。
住宅ローン業界のプロフェッショナル
金子洋平
SBIホールディングス株式会社入社後、SBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)へ配属。
4店舗の支店長を経験した後、会社の要となるアライアンス業務、フランチャイズオーナー開拓などを担当。
現在はiYell株式会社の社長室長として金融機関との提携を担当。一般社団法人不動産テック協会の理事も務める。
今後の借り入れ、借り換え計画にお役立てください。
今月の金利
2022年10月のフラット35の金利は大波乱!
前月金利は引き上げを予想していましたが、まさかの-0.04%引き下げの1.48%という予測不能な結果でした。
アメリカはインフレ対策として利上げを段階的に行っていますが、2022年9月には0.75%の利上げを実施しています。
これは同年6月7月の上昇幅である0.25%の3倍となり、その影響を受けてアメリカの10年国債利回りは、10月21日21:15には4.333%になる急上昇を見せています。
その一方で日本の10年国債利回りは、アメリカの利上げに影響をされながらも日銀の金融緩和政策は継続しているため、10月24日時点で0.251%と抑えられたままとなっています。
アメリカと日本ではこのように金融政策の違いがあるため、急激な円安を引き起こしており、10月21日からは日銀が介入、円買いを行うほどとなっています。
なお、現在の円の価値は1986年と同じくらいになっている状態です。
そのため輸入大国の日本では、住宅ローンの支払金額が数年前と同じだとしても、生活にかかる費用は実質的に上がっていくことが予想されます。
また、この先現在のような低金利の住宅ローンがいつ終わるかわからない状況のため、借り入れの際に変動金利、固定金利のどちらが良いか、判断するのが難しいところですね。
来月の予想金利
フラット35
1.64%(前月比+0.16%)
2022年10月は9月に引き続き、金利が下がったのもつかの間、11月の金利は、過去最高金利を更新する見込みです。
予想理由
住宅金融支援機構が2022年10月21日に「第186回貸付債権担保住宅金融支援機構債券」を発表しました。
フラット35は機構債と非常に関りが深いのです。
機構債の金利が前月と比べてどのくらい上昇もしくは低下しているかがとても重要であり、フラット35の金利にその増減している金利を反映させたものが翌月のフラット35の金利になることが多いです。
機構債の金利は0.74%で、なんと先月から0.16%と異例の上昇をしています!
そのため、来月のフラット35の金利は1.64%と予想します。
なお、上でふれたように機構債だけでなく、10年国債(長期国債)がフラット35の金利に大きく影響してきます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
金利推移
上のグラフは、2018年1月から2022年9月までの期間のフラット35(機構団信)の金利推移です。
最も金利が低いのは、2019年9月と10月の1.11%です。
※借入期間が21年~35年の場合
今まで一番金利が高かったのは2018年11月の1.45%でしたが、2022年1月以降毎月金利が上昇し、2022年8月では1.53%と機構団信始まって以来の高金利を記録しています。
2016年前後の水準まで金利が上がっている状態です。
一方で変動金利は依然として低金利となっているため、固定金利と変動金利の金利差がさらに大きくなりました。
- 一番金利が高い:2022年8月/1.53%
- 一番金利が低い:2019年9・10月/1,11%
◎フラット35は2022年以降は毎月金利が上昇
◎変動金利は低金利が継続しているため、固定金利との金利差が大きくなっている
住宅ローンは見直しが可能!
フラット35の金利でもわかるように、今は超低金利時代です。
毎月変動はありますが、自動車ローンなどと比べても圧倒的に低く1/3程度となっています。
ただ低い金利のタイミング借りたいと思っても、住宅購入のタイミングではなかなかローン選びまで手が回らないのではないでしょうか?
そんなあなたにおすすめなのが住宅ローンの借換です!
住宅ローンは見直すことができます。
人によっては住宅ローンの借換で100万円以上支払金額が軽減されるケースも少なくありません。
でも、借換を行っていない人も多いのです。
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