フラット35には金利優遇されるサービスがあることをご存じでしょうか。数パーセントの優遇で返済額は大きく変わります。
今回は、日本一住宅ローンに詳しいと自負する住宅ローン博士「窪田 光洋」がフラット35の金利優遇について詳しく解説いたします。
フラット35とは
フラット35とは住宅金融支援機構の住宅ローン商品です。実際の申し込みは、みずほ銀行などの民間金融機関から行います。
なお、住宅金融支援機構とは民間の企業ではなく、独立行政法人になります。
一方、変動金利のように、自分ではコントロールできない金融情勢に影響して変動となると、どうしても不安を感じてしまいますね……
私も固定金利のフラット35は返済予定が立てやすいという理由から、住宅ローン検討者にオススメする機会が多いですよ。
なんとか低金利でフラット35の住宅ローンを組む方法ってないのでしょうか。
早速、フラット35の金利優遇についてご案内しましょう。
フラット35で金利が低くなる3つの施策内容と条件
2017年10月に、フラット35の金利優遇施策が発表されました。主な内容は下記3つです。
1,フラット35S
2,子育て支援型
3,地域活性化型
どれだけ金利が優遇されるかというと、ずばり「0.25%」金利が低くなります。その優遇対象期間は5年から10年です。
例えば、4,000万円の借入額で計算すると、1年間で10万円もオトクですね。
それぞれの条件について教えてください!
1. フラット35S
フラット35Sは性能が優れている住宅に限り、低金利でお金を借りることができる住宅ローンです。
そしてこのフラット35Sには、2つの優遇内容があります。
・フラット35S 金利Aプラン:10年間0.25%引き下げ
・フラット35S 金利Bプラン:5年間0.25%引き下げ
大きな違いは、金利優遇期間と条件です。住宅性能によって、どちらの金利優遇プランを受けることができるのかが決まります。
ちなみに、10年間もの金利優遇が受けられるAプランの条件は、Bプランよりも厳しくなっています。
でも、住宅性能とはどういった内容なんですか?
省エネルギー、耐震性、バリアフリー、耐久性の4項目です。
詳細の条件については、こちらの記事でも説明しているので参考にしてください。
2. 子育て支援型
子育て支援型は、5年間にわたって金利を0.25%引き下げる優遇施策です。
大まかにいうと、下記2つの条件を満たす方が対象となります。
・若年子育て世代である
・親が住んでいる住宅の近くに住宅を購入する
優遇を受けるための条件は、地域によって異なります。フラット35で住宅ローンを組む時は、自治体に問い合わせをして確認しましょう。
もう1つ注意して欲しいポイントは、予算金額に達したら終了するということです。
予算額に到達して受付が終了する場合は、3週間前までに住宅金融支援機構のホームページで告知されます。検討のタイミングでチェックしましょう。
また、自治体がフラット35子育て支援を実施しているかは、フラット35のサイトから確認できます。
3. 地域活性化型
地域活性化型も子育て支援型と同じく、5年間にわたって金利を0.25%引き下げる金利優遇施策です。
対象条件は大きく2つあります。
・大都市圏から地方への移住がきっかけで住宅購入
・居住誘導区域外から居住誘導区域内の移住で住宅購入
人が住むエリアを限定することで、インフラ維持などのコスト削減ができるといったメリットが自治体にあります。
0.5%も金利が5年間低く!フラット35Sと併用
これまでフラット35における、3つの金利優遇施策についてご案内しました。
ここでお伝えしたい大事なポイントは、複数の優遇条件を併用して金利優遇が受けられることです。
フラット35SのAプランと子育て支援型を併用した場合、金利引下げは以下のようになります。
・1〜5年目:0.5%の金利引下げ
・6〜10年目:0.25%の金利引下げ
こちらは実際のARUHIの金利(2018年3月15日時点)です。子育て支援型・地域活性化型を利用した場合の金利が掲載されています。
こちらを参考にフラット35Sと子育て支援型・地域活性化型を併用した場合の金利も計算してみましょう。
金利は金融機関や時期によって異なりますので、利用を検討している金融機関に確認するといいでしょう。
フラット35の基本から気になる情報までまるっと知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみましょう。
金利が優遇されるフラット35は必ず検討を!
フラット35金利優遇の内容についてご紹介いたしました。
0.25%の優遇を併用すると最大0.5%の金利優遇が受けられるという、利用者にとっては大変すばらしい内容となっています。
住宅ローンを検討される際は、自分がフラット35の優遇を受けることができるのか確認してみましょう。
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