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公開日:2020/01/28
更新日:2020/01/29

金融機関で異なる「リバースモーゲージ」。“共通点”と“違い”を解説

公開日:2020/01/28 更新日:2020/01/29

配信元ARUHIマガジン

老後資金の見通しを支える新しい方法として、自宅はあるものの現金収入のないシニア世代や、親の老後に不安を抱える働き世代から注目を集める「リバースモーゲージ」。現在、様々な金融機関から多様な商品が提供されており、いざ検討しようとしても違いが分からないという方も多いのでは。そこで、各金融機関が提供しているリバースモーゲージの「共通点」と「違い」をわかりやすく解説していきます。

基本的な特徴は同じ。各金融機関の「共通点」

メガバンクをはじめ、地方銀行や信用金庫など様々な金融機関がリバースモーゲージの取り扱いを始めています。多様なニーズに対応して様々なタイプの商品が展開されていますが、リバースモーゲージの特徴となる部分は変わりません。まずは一般的な共通点をおさえておきましょう。

(1)️利用対象となる年齢はおおよそ55歳〜80歳
(2)自己名義の自宅を担保にする
(3)自宅に住み続けることができる
(4)契約者が生きている間は元本返済の必要がなく、契約者が亡くなって契約を終了する際に一括返済

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージは、現金収入のない高齢者が融資を受け、ゆとりある老後生活を送るために活用される融資制度です。そのため、多くは55歳以降からが対象となっています。

そして、自宅を担保にし、住み続けながらその資産価値を現金化できるのがリバースモーゲージの大きな特徴です。名義変更や売却する必要がなく、住み慣れた自宅に安心して住み続けることができます。さらに、返済は契約者が亡くなって契約終了する際に一括返済する仕組みなので、毎月の返済に追われることもありません。契約途中に都度返済することもできるなど、柔軟な活用が可能です。

金融機関によって異なるリバースモーゲージ、「違い」はどこを見る?

リバースモーゲージの特徴となる部分は一般的に共通していますが、各金融機関の商品ごとに違う点はどこにあるのでしょうか?異なるポイントを見ていきましょう。

「資金の受け取り方」の違い

リバースモーゲージの融資資金は、おもに3つの受け取り方があります。金融機関ごとに異なるため、資金の使用用途やニーズにあわせて選ぶことが必要となるでしょう。

年金方式

毎月、または毎年一定額の融資を受ける方式です。年金だけでは不安、毎月の生活費にプラスして活用したい、というニーズに向いています。

一括方式

契約時にまとまった金額を一括で受け取る方式です。自宅を住みやすくリフォームするなど、ある程度の資金が必要な場合に適しています。

極度額方式

融資の上限額(融資極度額)を設定し、必要なタイミングで融資を受けることができる方式です。急な病気や介護が必要になった場合など、万一の備えとして活用できます。

「返済方法」の違い

返済方法は2種類あります。違いをよく理解しておきましょう。

月々の返済なし、契約終了時にすべて一括返済

契約者が亡くなって契約を終了する際に、元本と利息を一括で返済する方法です。契約中は返済がなく、負担がないことが大きなメリットです。
ただし、毎月の利息分が元本に加算されて複利で増えていくため、将来の返済が高額になる可能性があることに注意しておく必要があります。

毎月利息のみ返済、元本は契約終了時に一括返済

契約中は毎月利息を支払い、契約終了時に元本を一括返済する方法です。月々の支払いは利息分のみなのでそれほど高額にはならず、契約終了時の一括返済も元本のみなので負担が少ないことがメリットです。

「対象となる物件」の違い

すべての自宅が対象となるわけではありません。戸建てとマンションでは大きく異なります。

戸建て

リバースモーゲージは戸建のみを対象としている商品がほとんどです。日本では中古物件の価値はほぼ土地の価値のみとなってしまいます。そのため、土地の評価額が一定以上ある一戸建てを対象とするものが多く、借地や借家は対象外となります。

マンション

マンションを対象としている金融機関も一部ありますが、築年数や広さ、金額等に条件があるものがほとんどです。資産価値が落ちにくく、売れる可能性のあるマンションは対象となることもあるので、金融機関に相談してみましょう。

「対象となる地域」の違い

リバースモーゲージでは契約終了時に担保物件を売却して返済する場合もあるため、一定の担保評価額が見込める地域に限定されていることが多くあります。
東京・神奈川・千葉・埼玉などの首都圏や、京阪神、中京地区など都市部に絞られているものが多いため、場所によっては利用できないケースもあります。金融機関によっては、幅広い地域に対応しているものもあるので、比較する際には対象地域をよく見てみましょう。

「資金の使い途」の違い

金融機関によって、融資された資金の使い途を生活資金やリフォーム資金等に制限しているものと、使い途が自由なものがあります。
使い途が自由なタイプには旅行や趣味などセカンドライフを楽しむ目的のために融資を行うという商品もあるので、ニーズに合う商品を色々探してみると良いでしょう。

「独自サービス」の違い

金融機関や商品ごとの独自サービスはぜひチェックしておきたいポイントです。
例えば、預金がある場合、預金額と同額までは無利息でリバースモーゲージを利用できる「預金連動」を採用している金融機関もあります。退職金などまとまった資金はあるものの、万一に備えてとっておきたいという場合には最適なサービスといえます。
このような独自サービスがあるかどうか、有無や内容もしっかり見比べてみましょう。

まとめ:比較のポイントを把握し、しっかり検討することが大切

様々な金融機関から多彩な商品が提供されているリバースモーゲージ。ご家族ごとに状況やニーズは異なると思いますので、迷う場合は金融機関や専門家に相談してみると良いでしょう。商品で異なるポイントやサービスを見比べてよく検討し、親世代が豊かな老後を過ごすことができる最適な商品をぜひ見つけてください。

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配信元:ARUHIマガジン

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