住宅ローン控除は、文字通り住宅ローンを利用される方にとって非常にお得な制度です。
しかし、申請方法が複雑でよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
今回は国内最大級の住宅ローン情報サイト「いえーる 住宅ローンの窓口 ONLINE」に所属する住宅ローンスペシャリストの赤神が、住宅ローン控除の利用を考えているみなさんに、住宅ローン控除の申請方法や内容について分かりやすく解説します。
ローン申請するにはいつまでにどうすればいいの?
これまで「知らなかったでは損をする!住宅ローン控除を受けるため条件とは」や「知っておきたい!住宅ローン控除の期間と注意したいポイント」といった回で、住宅ローン控除が一体どのようなもので、どのようなメリットがあるのかをお伺いしました。
では、実際に住宅ローン控除の申請をするまでにどういった手順を踏む必要があるのでしょうか?
それでは1つずつ順に見ていきましょう。
いつまでにマイホームを購入・入居すれば住宅ローン控除を受けられる?
そうですよね。
住宅を購入することが、第一歩ですね。
つまり、入居したい時期から逆算して購入タイミングを考える必要があるんですね。
お得に住宅ローン控除を受けられるタイミング
それは12月に入居することです。
年末残高が多いほど控除額が多くなるため、よりお得に住宅ローン控除を受けることができるんですね。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
住宅ローン控除に必要書類とは?
住宅ローン控除を受けるために必要な書類をご紹介いたします。
一戸建てやマンションといった住宅の形態に関係なく、共通して必要な書類は以下の通りです。
必要書類 | 提出 | 取得先 |
---|---|---|
平成29年分 給与所得の源泉徴収票 | 原本 | 勤務先 |
住宅ローンの年末残高等証明書 | 原本 | 金融機関 |
建物の全部事項証明書(登記簿謄本) | 原本 | 法務局 |
住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | ― | 税務署 |
確定申告書 | ― | 税務署等 |
住宅取得資金の贈与税の非課税の特例を受けた場合 | ||
通帳、贈与証書(贈与契約書)、 贈与税申告書など金額が分かるもの |
コピー | ― |
その他 | ||
マイナンバーがわかる書類 (通知カードまたは個人番号カード) |
コピー | ― |
◎一戸建ての場合
必要書類 | 提出 | 取得先 |
---|---|---|
建物の請負契約書(注文住宅の場合) 建物の売買契約書(分譲住宅の場合) |
コピー | ハウスメーカー、 不動産会社等 |
注文住宅で土地も購入した場合 | ||
土地の全部事項証明書(登記簿謄本) | 原本 | 法務局 |
土地の売買契約書 | コピー | 不動産会社等 |
長期優良住宅の場合 | ||
長期優良住宅建築等計画の認定通知書 | コピー | 市区町村 |
住宅用家屋証明書 | コピー | 市区町村 |
太陽光発電をしている場合 | ||
売買収入が記載された電力会社の明細 | 不要 | ― |
太陽光発電システムの請求書 | 不要 | ― |
◎マンションの場合
必要書類 | 提出 | 取得先 |
---|---|---|
マンションの不動産売買契約書 | コピー | 不動産会社等 |
中古マンションで築25年超(鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合)または築20年超(木造、軽量鉄骨造の場合)のもの ※それ以外の場合は不要 |
||
住宅性能評価書または耐火基準適合書 | コピー | 証明書の発行機関 |
◎それぞれの必要書類の解説
ここまで住宅ローン控除申請に必要な書類をご紹介してきましたが、それぞれ何に使う書類なのか分かりづらいですよね。
それでは、簡単にご紹介いたします。
・給与所得の源泉徴収票
給与額の証明に使われる書類です。
確定申告書もこの源泉徴収票に基づいて作成されます。
・住宅ローンの年末残高等証明書
控除額を算出する際に必要な年末時点の住宅ローン残高を証明する書類です。
・建物の全部事項証明書(登記簿謄本)
住宅ロ―ンの申請者本人が購入した住宅であることと、購入した住宅が控除の対象であることを証明する書類です。
住宅ローン控除の申請
いよいよ、住宅ローン控除の申請ですね。
先ほどご紹介した書類を準備・記入して申請をしましょう。
ちなみに会社員の場合、住宅ローン控除の際に確定申告が必要なのは申請年度のみです。
2年目以降は年末調整だけで手続き完了です。
年末調整で提出を忘れた場合はどうすればいいんですか?
ただし、必要書類は初年度よりも少なく、源泉と残高証明書のみで申告が可能なんですね。
また、1月末まで年末調整の修正が可能ですので、勤務先に相談してみましょう。
税務署に納める源泉所得税が変更になるといった調整作業が発生してしまうため、対応してくれるかは企業次第ですね。
いつまでに書類を提出すれば住宅ローン控除を受けられるの?
住宅ローン控除申請はいつ、どのタイミングで行えばいいのですか?
毎年の確定申告に合わせて行うことになります。
住宅ローン控除の申請期間は、購入した住宅に入居した年の翌年2月16日頃から3月15日までに行いましょう。
2年目以降に確定申告をせず還付申告をする方の場合、1月1日から3月15日までに申請が必要になります。
確定申告ですか。
実はまだ未経験で、どのようなものか分かりません。
大学生で確定申告が何かを理解している人は少数派かもしれません。
確定申告というのは、1年間(1月1日から12月31日まで)に生じた所得額と所得税を記載した確定申告書を提出するものです。
源泉徴収された税金や予定納税で収めた金額といった、過不足を精算するために必要な手続きなんですね。
なるほど!
だから、住宅ローン控除の申請も同時に行うのですね。
2014年4月に控除額が変わりました
消費税率のことですか? 5%から8%になりましたよね。
実は消費税率の引き上げに伴い、住宅ローンの控除額も変化したんですね。
下の表を見てください。
入居時期 | 2014年3月まで | 2014年4月から |
---|---|---|
年末ローン残高の上限 | 2,000万円 | 4,000万円 |
控除率 | 1% | |
最大控除額 | 20万円 | 40万円 |
注意!税制改正で期間・内容が変更される可能性も
様々な税制は今後も変更されることでしょう。
実際、消費税が2019年10月に現在の8%から10%になることも発表されました。
つまり、今後も住宅ローン控除の適用期間や控除内容が変化することも予想されます。
住宅ローン控除の利用をお考えの方は、常に最新情報を得るようにしておきましょう!!
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