マイホーム購入は人生最大の買い物ですよね。しかしできることならなるべく安く、いい家に住みたいと思う方がほとんどだと思います。そんな願いをかなえてくれる住宅ローン控除のことはご存じでしょうか?
この制度は新築だけでなく中古住宅でも対象で、2019年10月から2020年末の間で住宅を購入した人ならば、最大13年間も住宅ローン控除を受けられます。
そこで今回は「住宅ローン控除を受けるためにはどうすればいいのか?」、「お得にマイホームが買いたい!」そんな方にぴったりの住宅ローン控除について、当社の代表取締役兼CEOであり日本一住宅ローンに詳しいと自他ともに認める、住宅ローン博士「窪田光洋」が詳しく解説いたします。
- 中古住宅でも住宅ローン控除はうけられる
- 中古住宅で住宅ローン控除を受けるための条件
- 築20年・築25年以上でも住宅ローン控除を受ける2つの方法
- 耐震基準適合証明書を取得した場合のスケジュールと注意点
- 既存住宅売買の瑕疵(かし)保険を加入した場合のスケジュール
- 築30年中古住宅をリノベして住宅ローン控除を受けるための注意点
- 築30年の再販物件で住宅ローン控除を受けるための注意点
- 中古マンションと中古一戸建で違いは何かあるのか
- 住宅ローン控除の可否について不動産会社にまかせていいのか
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中古住宅の場合は住宅ローン控除条件をしっかり確認しよう
中古住宅でも住宅ローン控除はうけられる
住宅ローン控除を受けるとお得にマイホームを買うことができるという記事を読んだのですが、新築より安くなっている中古住宅でも受けることはできるのでしょうか?
新築に比べて条件が追加されてしまいますが、中古住宅でも受けることはできますよ。そうなんですね!お得にマイホーム購入を考えている人には朗報ですね!詳しく知りたいです!
分かりました。まず住宅ローンと住居者、中古住宅のそれぞれの面からお話ししますね。中古住宅で住宅ローン控除を受けるための条件
住宅ローンと居住者の条件
これは新築で住宅ローン控除を受ける条件でもあるのですが、中古住宅もおなじく下のグラフ内の6つを満たす必要があります。居住者 住宅ローン 年収3000万以下の人 10年以上の住宅ローンを組んでいる 住宅の取得をしてから、6カ月以内に入居した人 住宅ローンの借入先が個人でない場合 住宅ローン控除を受けている間住み続ける人 住宅ローンの借入先が勤めている会社の場合は金利が0.2%以上 ※住み替えの場合で、マイホームを売った時に特別控除や税率の軽減を受けていた場合は条件を満たしていても住宅ローン控除は受けることができません。
もっと厳しい条件だと思っていました。
現在、住宅ローン控除がある理由はさまざまですが、その中の1つとして税金増加の負担を和らげる目的があります。そのため基本的にはどんな人でも受けることができるようになっています。条件を見て思ったのですが、もし繰り上げ返済をして10年未満に完済できるとなってしまったらどうなるのでしょうか?
そこはすごく注意をしてほしい点です。借り入れ期間が10年以上でなければ受けられなくなってしまいます。詳しくは、下の記事をチェックしてみてください。中古住宅の条件
住宅ローンと居住者の条件よりも気を付けなければいけないのが物件に対する条件です。マンションの場合 戸建ての場合 50㎡以上の広さがある(住居スペース) 耐火構造(コンクリート造り)築25年以内/非耐火構造(木造)築20年以内 広さの基準は登記簿謄本に記載されている平米数ですので、しっかりと確認しましょう。築年数が過ぎていないか、住居スペースの広さは大丈夫か確かめることが大切なんですね!
例えば、築18年の木造住宅を購入した人は2年間しか住宅ローンを受けることができないのでしょうか?その場合でも10年間は住宅ローン控除を受けることができます。そうなんですね。そしたら、築年数が古いと価格も下がっているし、築年数がぎりぎりの条件の物件購入がお得ですね!
でも、自分がいいと思った物件が条件を満たせていない場合って結構あるんですよ。
そんなときに助かるのが、買おうと思っている中古住宅が築年数を過ぎていた場合でも住宅ローン控除を受けられる緩和条件があります。築20年・築25年以上でも住宅ローン控除を受ける2つの方法
その方法とは、耐震基準適合証明書の取得を行うか、既存住宅売買の瑕疵(かし)保険に入っている物件を購入することです。
どちらも住宅の引き渡しを行う前に、売主が申し込みを済ませている必要があります。
売主が耐震基準適合証明書を取得
国の定めた耐震基準を満たしていることを検査し、証明する書類です。
この書類は取得すると他にもメリットがあり、50㎡以上の広さがある場合や、築年数の条件に適合している場合に登録免許税や不動産取得税が安くなることがあります。検査をおこない基準以下だった場合もコストはかかってしまいますが、改修工事を行えば証明書の発行をするができます。既存住宅売買の瑕疵(かし)保険
マンションやアパートのような耐震診断を行うことが難しい物件におすすめの方法です。検査に引っかかった場合も、改修工事を行えば瑕疵(かし)保険を加入することが可能です。
耐震基準適合証明書を取得した場合のスケジュールと注意点
- 耐震基準適合証明書申請書または仮申請書の取得
- 耐震性の検査
- 耐震改修工事の企画と見積もりをつくる
- 改修工事を行う
- 引渡し6カ月以内に住民票の取得
- 耐震基準適合証明書の発行
申請先は、建築士または登録住宅性能機関があげられます。改修工事のスケジュールが決まっていない場合などは仮申請での対応が可能です。この書類は確定申告を行うときに必要な書類となるのでなくさないように気を付けましょう。費用は3万円から5万円です。
検査を行う場合、家はまだ売主に所有権があるため、事情の説明と売主の理解が必要です。費用は10~15万円ほどで2~3時間かかります。
基本的には業者側が主に作業を行ってくれますが、積極的に行ってほしいことを伝えることが大切です。そうすることで、こちらの要望に沿った納得のいくものを作成してくれます。期間は約1週間~10日で完了し、費用は平均150万円です。
実際に改修工事を行い検査で見つからなかった問題点が見つかることがあります。新たに見つかったことでの改修によりコストがかかってしまう可能性もゼロではないので頭に入れておきましょう。期間は7日~10日です。
住宅ローン控除を受けるための条件のなかにある「住宅の取得をしてから、6カ月以内に入居した人」を証明するために住民票が必要です。
これらの項目を終えて証明書の発行が行えます。期間は約1カ月が目安です。
既存住宅売買の瑕疵(かし)保険に加入した場合のスケジュール
- 住宅の売主が保険登録をしているか確認
- 保険の申し込みと検査【売主側】
- 欠陥が見つかった場合のみ改修工事【買い手】
- 証明書発行の手続き
- 大規模な工事であること(増築、改装など)
- 100万円以上の工事費がかかっており、増築後も床面積の半分は住居スペースであること
- 一定条件以上のバリアフリー改修または省エネ改修をしていること
瑕疵(かし)保険は、売主に加入してもらう保険です。そのため売主には、瑕疵(かし)保険法人に登録してもらわなければいけません。もし加入をしていない場合はしてもらいましょう。また、保険料は売主か買主が、支払うか選択ができるため話し合いで決めます。
保険法人に加入の申し込みを行って、建築士が検査を行います。
検査によって見つかった部分の工事を行います。
保険付保証明書の発行をします。この書類が瑕疵(かし)保険に加入した証明になります。
築30年中古住宅をリノベして住宅ローン控除を受けるための注意点
このような場合は、住宅ローン控除を受ける条件+築年数が過ぎてしまっているため、耐震基準適合証明書か、瑕疵(かし)保険に入ることが必要です。そしてそれとは別に、増改築等工事証明書の発行をしなければなりません。これらの条件をクリアしていることを証明できる書類が増改築等工事証明書です。
同じ中古住宅でも、リフォームするかしないかで、住宅ローン控除の条件は変わっていくんですね。
そうですね。なので、損をしないために自分の購入する住宅が条件を満たせているか確かめることが大切です。中古マンションと中古一戸建で違いは何かあるのか
中古マンションの場合、エントランスや廊下、エレベーターのような共有スペースを除くので注意しなけなければいけません。いまいち部屋のサイズ感が分からない場合は住居スペースを登記簿謄本で確認すれば間違いないです。
住宅ローン控除の可否について不動産会社にまかせていいのか
たくさんの条件があってすべては覚えられそうにないのですが、不動産会社の人に任せてしまうことはできないのでしょうか?
そう考えたくもなるよね。
でも、すべてを不動産会社にまかせるより少しでも自分で理解しておくことをおすすめします。不動産会社は仲介や売買に詳しいことは確かですが、住宅ローン控除については詳しくない場合があります。そうなんですか!?
実は、不動産会社に住宅ローン控除が受けられるのに受けられないと答えられてしまって、損をした人やそれによってトラブルが起きたりすることがしばしばあります。こういった事態を避けるためにも知識をつけておくことは大切です。すべてを覚えるのは大変ですから、取引する不動産会社が信頼できるか確かめられるといいですね。どうしたら信頼できる会社かどうかを見分けられますか?
住宅ローン控除を受ける条件や段取りの質問を投げかけてみるのがいいと思います。信頼できる不動産会社ならばしっかりと答えてくれるので、そのような会社と取引するといいでしょう。中古住宅の場合は住宅ローン控除条件をしっかり確認しよう
中古住宅で住宅ローン控除を受ける場合は、購入する住宅の条件によって追加で用意しなければならない書類があります。そのため、自分の選んだ物件が住宅ローン控除を受けられるのか確認をしっかりおこなってお得にマイホームを購入しましょう。
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