住宅ローン減税(控除)を申請する際、提出が必要な書類の中に「請負(売買)契約書の写し」があります。
数ページある請負(売買)契約書の中で、どの部分を提出すればよいのか疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
ここでは、そんなお悩みを解決していきます。
住宅ローン減税とは
住宅ローン減税は、住宅ローンを借りて住宅を購入するときに、住宅購入者の税負担が軽減される制度です。
年末の住宅ローン残高の1%に当たる金額が、所得税から10年間控除されます。
ただし、令和元年10月の消費税が8%→10%へ引上げに伴い、控除期間が13年間に拡充されます。
詳しくはこちらをご覧ください。
なお所得税から控除しきれない場合は、住民税からも一部控除されます。
住宅ローン減税の申請方法
住宅ローン減税は、入居した年の収入の申告を行う時期、つまり年明けの確定申告時に税務署へ必要書類を提出し、申請します。
給与所得者の場合、2年目からは勤務先にローンの残高証明書を提出すれば、年末調整で控除を受けることができるので、申請は一度のみで大丈夫です。
(参照):国土交通省 住まい給付金サイト
- 入居した年の翌年の確定申告時に申請
- 給与所得者の場合、2年目からは年末調整で対応できるので確定申告は不要
- 各要件を確認するのための添付書類が必要
今回は、3の添付書類に含まれる請負(売買)契約書について確認していきます。
請負(売買)契約書はかなりのページ数があり、請負(売買)契約書のどのページが必要なのか分からないという声を聞くことがあります。
たしかに、全てコピーするのは大変ですよね。
そこで、契約書類の見本と合わせてわかりやすく説明していきます。
請負(売買)契約書のポイントを確認しよう
請負契約書or売買契約書、どっちが必要なのか??
そもそも請負契約書なのか売買契約書なのか、両方必要なのか分からない人もいるかと思います。
これは購入した物件によって違うので、そこから確認しましょう!
新築住宅を購入される場合に考えられる形態として、次の3パターンがあり、それぞれで受け取る契約書が異なります。
注文住宅:土地と建物を購入するパターン
土地は売買契約書、建物は工事請負契約書を締結します。
建売り住宅:土地と建設済みの建物をセットで購入するパターン
新築・中古ともに売買契約書のみ締結します。
契約締結時、建物は未完成の場合も、完成している場合もありえます。
マンション購入
新築・中古とも売買契約書を締結します。
簡単に言うと、出来上がっているものを購入する場合は、売買契約書の締結となり、自分たちの希望通りの家にするために工事を行う必要がある場合は工事請負契約書の締結となります。
売買契約書と請負契約書で何を確認しているの?
ここからが本題です!
確定申告のときに、売買(請負)契約書のどのページの写し(コピー)が必要か、書類のどの項目が確認されているのかを説明します。
売買(請負)契約書で確認されている項目は、以下の2つです。
- 住宅取得の対価の額
- 床面積(50㎡以上)
その他、契約書として印紙が貼ってあるか、本当に契約が締結された書類なのか等を確認するために以下の内容が分かる項目も必要です。
- 印紙貼付、割印
- 購入した土地・建物の住所
- 売主、買主の署名及び捺印欄
- 契約締結日
請負(売買)契約書のコピーをするところとは
では請負(売買)契約書のどこをコピーするのか、契約書のサンプル(見本)を基に説明していきますね。
売買契約書のポイント
- 赤枠:確認される項目
- 青枠:契約書の体裁が整っているか確認される項目
一般的に、最初のページに売買する土地の詳細と売買代金の額が記載されています。
これはひな形なので、すべての売買契約書が同じ形式とは限りませんが、このようなページが必要です。
購入する土地等の概要が記載されているページの後には、契約の条項が記載されているケースがほとんどですが、それらの条項は不要なので飛ばしてください。
最後に記載されているのが売主・買主等の署名・捺印のページです。
こちらも必要なページなので必ずコピーを取って下さい。
請負契約書のポイント
- 赤枠:確認される項目
- 青枠:契約書の体裁が整っているか確認される項目
請負契約書の場合も、最初のページに工事場所や請負金額の記載があります。
工事のざっくりとした概要が記載されているこのページは、コピーが必要です。
このページは1ページ目の続きになります。
この請負契約書のひな形は2ページ目に注文者(本人)と請負者の署名・捺印欄があります。
こちらも必要なページになるので、コピーが必要です。
請負契約書の中にも約款がありますが、約款のコピーは不要です。
まとめ
売買契約書、請負契約書の必要な個所について実際の契約書のひな形で確認してみましたが、コピーは必要箇所のみで大丈夫です。
今回の契約書はあくまでも一例ですので、みなさんがお持ちのものと同じではないかもしれませんが、どのようなページが必要かイメージしていただけたのではないでしょうか。
住宅ローン減税申請のときに、ぜひ確認してみてください。
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