今や日本は世界一といわれるほど高齢者の割合が増えています。
厚生労働省の平成30年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性が81.2歳、女性が87.32歳と過去最高となっています。
65歳で定年を迎えた場合、20年近く仕事をせずに老後生活を過ごす可能性もあります。
20年という長い年月をただ人生を振り返って過ごすのではなく、老後の趣味を見つけ毎日を充実させたいという方のために、老後に楽しめる趣味づくりのポイントとオススメの趣味4選をご紹介します!
趣味を見つけようと思っても、「どうやって見つけたらよいのか、どう選んでよいのか」わからない方もいるでしょう。
ここでは、趣味選びのポイントをお教えします。
まずは、色々な情報に目や耳を傾けてみましょう。
テレビや新聞、雑誌やインターネット上には、楽しい趣味選びにつながる沢山の情報が載っています。
少しでも気になる情報があったら、その情報をとことん調べてみましょう。
すると、「こんなことをしてみたい」という具体的な老後の趣味が見つかるかもしれません。
買い物をしているとき、道を歩いているとき、そういった何気ない日々の生活の中にも情報は溢れています。
色々な老後の過ごし方を、実際に過ごしている方を通して、知ることも見ることもできます。
既に自分に合った楽しい趣味を見つけて、楽しい老後を過ごしている方も世の中には沢山います。
素敵な老後の趣味を見つけ、充実した老後を過ごしている方を見つけたら、きっと自らの趣味を探すことも老後を迎えることも楽しみになってくるでしょう。
まだ老後には程遠い世代の方からすると、時間が沢山ある老後に思いを馳せたり、夢のような生活を想像したりするかもしれません。
今時間がないから、老後にはこんなこともあんなこともしてみたいと思うのはとてもよいことです。
しかし、夢ばかり膨らんで実際に老後を迎えたときにどれも難しい趣味ばかりで実行できないとなっては、結果マイナスの気分ばかり膨らんで落ち込んでしまいます。
難しい老後の趣味とは、
などです。
よく旅行やゴルフを老後の趣味にと思う方もいますが、どちらも「お金が非常にかかります。
たとえば、2泊3日の国内旅行で、宿泊費・旅先での食事や観光・お土産代の平均予算はひとり5万円ほどといわれています。
それに加え交通費がかかります。
夫婦で行くとなると10万円を超える費用が必要になってしまうかもしれません。
ゴルフもコースを回りたいとなると、ゴルフセット一式(クラブやボール、ウェアやシューズなど)・ゴルフ場までの交通費や宿泊する場合の宿泊費・食事代などもかかってしまいます。
よほどの蓄えがない場合、こういった費用のかかる趣味を老後にするには限度があります。
また、「老後に急激な運動をしたり、力を使う趣味」も、あまり続かず逆に怪我をしたり、筋肉を痛めたり、疲れて体調を崩してしまうことになりかねません。
高齢による筋肉量や骨量の低下は避けられません。
適度な運動を日々続けることで、ある程度の筋力を取り戻すことができても、あまりに急激な運動は安全面も考え、避けたほうがよいでしょう。
自分の体調や体力や財力や今後の生活のこともきちんと考えたうえで、楽しく無理のない老後の趣味を見つけましょう。
それでは早速、老後にオススメの楽しい趣味をご紹介します。
楽しい趣味といっても、ひとりでするか、友達や夫婦でするか、どんな状況かでオススメが違ってきます。
それぞれの状況に合ったオススメの趣味をご紹介していきましょう。
誰かと一緒も楽しいですが、ひとりだからこそマイペースに自由に楽しめる趣味が沢山あります。
まずオススメしたいのが、読書です。
読書には脳にとてもよい影響があると、様々な研究で証明されています。
読書の心理的効果についての研究では、本を読むことでストレス軽減や心の悩みを解決できたり、視点が変わったりすることで物事の捉え方が変わり、そもそもの悩み自体が消えてしまうこともあるそうです。
老後の趣味に“読書”をオススメしたい1番の理由は、読書は脳を活性化させることにもつながり、アルツハイマーの予防にもつながるという研究結果が多くあるからです。
ひとりで自宅にいると、何もせずにぼうっとしてしまう時間が多くなるかもしれません。
日々の暮らしの中では、そういった何も考えない時間も大切ですが、あまりに毎日そういった時間を過ごすと考えることが少なくなり、脳を使うことが減ってしまい、認知症に近づく原因になりかねません。
その時間に読書をすることで脳を動かし、楽しく元気に長生きしてすっきりした頭で趣味を楽しみましょう。
次にオススメしたいのは、絵を描くことです。
絵画のオススメポイントは、何よりお金がかからないことです。
こだわりを深めれば揃える道具はキリがないですが、とりあえず紙と鉛筆さえあれば、誰でもすぐに始められる趣味です。
誰の評価も気にせずに、自由気ままに好きなだけ時間を使って思いのままに描きたいものを描くことで、ストレス発散にもつながるでしょう。
また、天気のよい日に外に出て、町の風景や様子をデッサンすることで日光浴にもなります。
日光を浴びることでビタミンDを生成することができます。
ビタミンDは様々な病気の予防にもなるほか、血液中のカルシウム濃度を保つことができ、骨を丈夫にする働きをしてくれます。
ただし、あまりに長時間紫外線を浴びすぎると逆効果になることがあります。
気温の高い日には、水分をこまめにとり長時間無理をせず、自分の体調と相談しながら絵画を楽しみましょう。
他にも、遠くの風景、特に緑が沢山ある公園や山を見て描くことで、目の健康や疲労回復にもつながるといわれています。
遠くを見ていると目の筋肉がゆるみ、目を休めることができます。
また緑は、心理学的に落ち着く色やリラックスできる色だといわれています。
好きなことをしながら、身体にもよい効果が現れる絵画は、心も体も楽しめるオススメの老後の趣味です。
ひとりで楽しむ趣味も魅力的ですが、一緒に楽しむ仲間がいると話題も豊富になり盛り上がったり、意見交換もできたり、同じ趣味で思い出を共有できたりと楽しさ倍増です!
ウォーキングは何も道具が必要なく、思い立ったらすぐにでも始めることができます。
歩くことが楽しいと思えない方もいるかもしれません。
工夫の仕方によりますが、夫婦や友達で会話をしながら色々な道を歩くことで、普段気づかなかった街の風景や建物に気づいたり、季節の移り変わりを感じることができたりします。
素敵なお店を見つけて、また別の日に友達や夫婦で訪れるきっかけになるかもしれません。
正しいウォーキングを行うことで有酸素運動になり、健康促進にもつながります。
厚生労働省によると、歩くという身体活動は生活習慣病の発症数減少が期待でき、その活動が多い者は死亡率が低くなると認められています。
ただ、ウォーキングは正しく行わなければ怪我の原因となることも……。
しっかりと準備運動をし、こまめに水分補給をし、正しい姿勢と歩き方で、自分に合った靴を履いて行いましょう。
料理を通して夫婦の時間を充実させませんか?
夫婦がお互いに定年や退職などで仕事を引退した場合、家にいることも増え、一緒にいる時間も必然と増えるでしょう。
そんな日常で毎日必ずすることは、「食事」ですよね。
食事をするには、料理をしなくてはいけません。
お互いが同じように同じ時間だけ一緒にいるのなら、どちらか一方だけが料理をするというより、二人でしたほうが公平性も保て喧嘩の原因にもなりません。
どうせ料理をするなら、いっそ共通の趣味にすれば毎日楽しく食卓を囲むことができるのではないでしょうか。
ひとりで料理するよりもふたりでするほうが、時間の短縮にもなりますし、思いがけない料理が作れるかもしれません。
毎日の家事を、負担ではなく共通の楽しい趣味に変えることができます。
料理を一緒にすることで、よいことはまだあります。
それは、食事のバランスを一緒に考えることができることです。
食べたいものや、食べられないものを知ることで体調を把握することもできますよね。
ただし、料理をした後の洗い物には要注意です。
料理を共通の趣味とするなら、準備から後片付けまで全て一緒にする必要があります。
作るだけで、どちらか一方が満足して終わりにしてしまったら、もう一方が片付けをしなくてはなりません。
これでは、せっかくの楽しい趣味が台無しです。
次に作る料理をまた綺麗なお皿に盛り付けすることを想像して、後片付けまでを楽しい趣味にしましょう。
ここでご紹介した以外にも、老後に楽しめる趣味はたくさんあります。
ぜひ色々な情報に目を向け、自分に合った楽しい老後の趣味を見つけてください。
楽しみながら健康も手に入れ、元気に長生きをして、充実した老後の人生を過ごしましょう。