30代の方はこちら⇒30代でいくらの家が買えるのか?
40代の方はこちら⇒40代でいくらの家が買えるのか?
50代の方はこちら⇒50代でいくらの家が買えるのか?
誰もが家を購入するときに、そう自問します。しかしインターネットを検索しても、決して満足のいく答えは出てこなかったと思います。『そんなことは誰にも分からない』からです、これは古今東西変わらない事実です。
そして実は、この質問自体も間違っているんです。
本当に知るべきことが手に入れられる質問じゃないのですよ。『自分が無理なく返せる住宅ローンの金額はいくらか?』という質問にすれば、この記事にその答えがあります。先に答えを書いちゃいましょうか。
今回は、20代の方向けに書きます。
※30代以上の方は少し違った考え方になります。近日公開しますのでお楽しみに。
これに頭金の金額を足せば、自分が今の時点で無理なく買える家の値段が計算できるということです。例えば年収300万円で上記の式にあてはめると、住宅ローンの金額は2005万円(切り捨て)です。
じゃあ年収300万円で頭金がゼロだと2005万円の家しか買えないのか?というとそんなに単純なことでもありません。では詳しく説明しましょう。
住宅ローンは早い時期から返済を開始することで、早く完済できますので、早く買うほうが有利といえば有利です。でも、20代のうちはまだ頭金も十分に貯められていないことが多いですし、今後良くも悪くも収入がどうなっていくのかわからないんですよね。
そして、分かっている今の年収というのは、若いですから低くて当たり前です。今の年収をベースにシミュレーションしたら、自分の欲しい家は買えない…そんなジレンマに陥る人が多いはずです。
しかし、欲しい家はそれよりも高い…という場合につい手を出してしまいそうになるのがボーナス払いなんです。
しかし、ボーナス払いはお勧めしません。
最も収入の少ない月に合わせて住宅ローンの支払いを決めて、ボーナス月でも返済は一定にするのが収支の構造的に一番安全なのです。
どんなに安定した大企業でも今後35年間、欠かさずボーナスを払い続けることを保証できる会社などありません。最適な住宅ローンは年収や年齢、家族構成によって十人十色ですが、ボーナス払いだけは例外なく『お勧めしない』と断言できるものなんです。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
住宅ローンとは何か?と問われたら、私は『35年ローンなら420回、銀行に決まったお金を払うことだよ』と答えます。これが正確な定義でないことは百も承知ですが、途中で家を売らない人にとっては住宅ローンの本質です。
※35年×12ヶ月=420回
今20代ならば、定年退職までは30年~35年ですよね。ですから、今の時点で確実に420回ノーミスクリアできる元利均等返済額を知ることが、シミュレーションのスタートになります。
シミュレーションのルールは以下の3つです。
詳しくご説明しましょう。
まずは、毎月の手取り月収の4割(又は現時点の賃貸住宅の家賃)を目安にしましょう。手取り月収の4割というのは、人によっては少し厳しい場合もありますが、収入は今後増えていきますので、このように設定します。
そして支払い方法は元利均等返済です。これは元本と利息込みで毎月の返済額を均等にする住宅ローンの返済方式です。毎月の返済額が一定になりますので、資金計画が立てやすいメリットがあります。そのかわり前半は元本が減りにくいです。
これに対して、元金均等返済(元本の返済は一定としてその利息を払う)という方法もありますが、前半の返済額が多くなり、後半に減っていくものです。元本の減りは一定になりますが、若くて収入の少ないタイミングでこれを選択することはお勧めしていません。
賭けてもいいですが、銀行や不動産会社の営業マンに住宅ローンのシミュレーションをさせると『変動金利』でシミュレーションします。なぜなら、変動金利の方が金利が低いので、高い家が買え、沢山借りられるように錯覚するからなんです。むろん、その方が銀行や不動産会社の利益になります。
しかし、変動金利には金利の上昇リスクがあり、それに対して貯蓄をすることよって対応しなければなりません。
変動金利のリスクについてはこちらでも解説しています。
なので、「自分がいくらまでなら無理なく借りられるか?」妥協のないシミュレーションをするなら、固定金利でやらないとダメなんですよ。千日が予想している2018年のフラット35の金利は団信保険料込みで1.38%です。