『すまい給付金』をご存知でしょうか?条件を満たせば、住宅ローンの負担を軽くすることのできる制度です。
現在家の購入を検討しているのであれば、住宅ローン控除(減税)と合わせて、『すまい給付金』もチェックしておきましょう。
ここでは、住宅ローン控除(減税)から『すまい給付金』に関する説明、必要書類、『すまい給付金』のシミュレーション方法、アプリについてご紹介していきます。
まずは、住宅ローン控除から見ていきましょう。
住宅ローン控除(減税)とは
住宅ローン控除(減税)とは、住宅を購入するときにローンを利用した場合、年末のローン残高の1%に相当する税金が戻ってくる制度です。
なお、住宅ローン控除を受けるには、いくつかの条件があります。
より詳しいことは、こちらの記事で紹介していますので、参考になさってください。
『すまい給付金』とはどんな制度?
『すまい給付金』とは、消費税増税にともない住宅ローンの負担を軽くするためにできた制度です。
平成26年4月より開始され、平成33年12月まで続く予定となっています。
住宅ローン控除(減税)も同じように、住宅ローンの負担を軽くするための制度です。
しかし、収入が多い人ほど多くの控除を受けることができる制度で、収入の低い人はあまり恩恵を受けることができません。
条件さえ合えば、住宅ローン控除(減税)と『すまい給付金』の両方を適用可能です。
『すまい給付金』の対象となる人は?
『すまい給付金』の対象となる人は以下の条件を満たす人です。
1.住宅の所有者は、不動産登記上の持分保有者
住宅を所有し、建物の登記簿上に権利を持っている人です。
土地だけに権利を持っている場合は条件を満たしません。
2.住宅の居住者は、住民票において、取得した住宅への居住が確認できる
夫婦で権利を取得した場合、どちらもこの家に住民票があることが条件になります。
「すまい納付金」は、夫婦それぞれに登記簿上の権利を持っている場合、それぞれ申請が必要です。
3.収入が一定以下の人
消費税が8%の場合、収入額の目安が510万円以下、消費税が10%の場合は、収入額の目安が775万円以下です。
消費税により収入額の目安が異なります。
4.現金取得者は50歳以上が対象
現金取得者とは、住宅ローンを利用せずに現金で住宅を購入した方のことです。
この場合50歳以上の方のみが、『すまい給付金』の対象となります。
消費税が10%の場合は、収入額の目安が650万円以下(都道府県民税の所得割額*が13.30万円以下)という条件が追加になります。
*所得割額とは所得金額に対して課税されるものです。
詳しい金額を知りたい場合は住居のある自治体で発行される「課税証明書」を取得すれば確認できます。
給付額の計算式は、国土交通省「すまい給付金」のサイトで確認ができます。
『すまい給付金』の給付額について
給付額だけじゃない。2種類のシミュレーションで分かることは?
給付額は、国土交通省の『すまい給付金』サイトでシミュレーションすることができます。
かんたんシミュレーションとしっかりシミュレーションの2つがあり、それぞれ以下の内容を知ることが可能です。
かんたんシミュレーションで分かること
- すまい給付金の対象となるか
- 対象となった場合の給付額
- 都道府県住民税の所得割額
- 住宅ローンを利用する場合、どのくらい住宅ローン控除を受けられるか?
しっかりシミュレーションで分かること
- すまい給付金の対象となるか
- 都道府県住民税の所得割額
- 消費税率8%、10%のときの給付額
- 初年度の住宅ローン控除額
- 10年間の住宅ローン控除額
消費税率が8%、10%と、それぞれの場合で給付額が計算されるため、お得に住宅購入をするタイミングも検討できますね。
シミュレーションに必要な書類はこれだ!
かんたんシミュレーションの必要書類
会社員の場合
特にありません。
家を共有で所有している場合には、自分の持分を調べておきましょう。
また、年収の入力欄がありますが、おおよその年収でも計算は可能です。
事業主または確定申告を行う会社員の場合
会社員の場合とほぼ同様です。
経費や社会保険料控除額の入力欄があるため、それらが分かるものを用意するとより正確な結果となるでしょう。
しっかりシミュレーションの必要書類
会社員の場合
- 源泉徴収票
- 住宅の価格(建物と土地の価格)が分かるもの
- 長期優良・低炭素住宅の認定の有無が分かるもの
- 配偶者の所得が分かるもの(38万円以下かどうか分かれば大丈夫)
事業主または確定申告を行う会社員の場合
会社員の場合とほぼ同じですが、源泉徴収ではなく確定申告書の控えをご用意ください。
*シミュレーションで計算される金額は、一定のモデル条件に当てはめて計算しているので、あくまでも参考程度としてください。
さっそくシミュレーションしてみよう
まず、シミュレーション画面にアクセスしてください。
URL:http://sumai-kyufu.jp/simulation/index.html
今回は、以下の条件でかんたんシミュレーションを行ってみましょう。
- 職業:会社員
- 消費税率:8%
- 所有権:一人で所有
- 住宅ローン:利用する
- 年収:500万円
- 扶養家族:2人(妻と子ども)
- 「社員の方」の下にある同意事項を読んで、同意するにチェックを入れます。
- 住宅の情報の下にある「取得時の適用消費税率」を選びます。これは購入した時期の消費税率を選んでチェックを入れます。
- 「所有権」は住宅ローンを所有している人数を選びます。2人の場合、調べたい人の持ち分を選びます。
- 「住宅ローンの利用」は有・無を選んでチェックを入れます。無は50歳以上の方のみが対象となります。
- 計算する年の「年収」を入力してください。
- 控除対象となる配偶者と扶養親族(16歳以上)の人数を入力します。
- 最後まで入力したら、「計算する」のボタンを押します。
このように、都道府県住民税の所得割額と給付額が表示されます。
画面だけですが、しっかりシミュレーションの画面も見てみましょう。
しっかりシミュレーションという名に恥じぬ、充実ぶりです。
これなら、住宅を購入するタイミングまでしっかり検討することができそうですね。
『すまい給付金』シミュレーションはアプリでも利用可能
Androidのみですが、スマートフォンのアプリからもシミュレーションを使うことができます。PC版と同じ画面構成になっています。
Androidアプリダウンロードはこちら
スマートフォンのアプリの画面
今回はかんたんシミュレーションのみご紹介しましたが、アプリでもしっかりシミュレーションは可能です。
アプリなら、通勤時間やお昼休みなど、隙間時間にさっと計算できて便利ですね。
『すまい給付金』は条件が合えばとてもお得な制度
住宅ローン控除は、インターネットや雑誌でも見かけることが多い制度です。
しかし、『すまい給付金』については、今まで知らなかったという人もいるのではないでしょうか。
おおよその年収がわかれば、「かんたんシミュレーション」で給付額の目安を知ることができます。
平成29年度であれば、最大30万円までもらうことができるので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
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