この連載は、かつて、クリエイターならではの切なさや怒りの感情をマンガで表現し、多くの共感を呼んだ “ クリエイターあるある in 日影工房 ” のスピンオフ企画。日影工房の主要メンバーであり、「仕事の機会を奪われがちな女性をサポートしたい!」という想いから生まれたウーマンクリエイターズカレッジの創設者でもある松本えつを(役名:きのこ)さんが自身の出産体験を元に、ニッポン人女性の視点から妊娠・出産・育児にまつわる「あるある」をお届けします。(いえーる すみかる編集部)
出産をして、産後も妊娠中以上に大変なことがいっぱいあると知ったユッキー。
でも、本当の闘いはまだまだこれからだった……。
今回は「保活(ほかつ)」についてのお話、第1弾だよ。
保活という名の不幸競争
「保活」とは、子どもを保育園(保育所)に入れるための活動のことである。
※正式には「保育園」ではなく「保育所」と表記するんだって! でも、この記事では広く口頭で使われている「保育園」という表記を使うよ。
「保活」は、早い話、0歳からの「お受験」みたいな闘いのこと。
ただ、子どもの能力を競うのではなく、家庭環境の「何か」を競うものである。
※「何か」については後述するね!
なお、この言葉は近年になってから登場したものである。
「お受験」より、言葉としては新しい。
なぜ、「保活」なる言葉が登場したのか。
それは、「保育園に入れる人数」より「保育園に入りたい人数」が圧倒的に多くなり、保育園に入るために、たいへんな苦労をしないといけなくなったからである。
「供給」を「需要」が上回れば、争いが勃発するのは悲しきかな世の摂理だ。
現在、特に都心部では、保育園の施設や保育士の不足、また、共働きの増加に伴う希望者数の増加で、保育園の入園を希望しても入れないという状態の人、いわゆる「待機児童」が蔓延している。