すみかる住生活版

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仕事にも子育てにもちょうどいい田舎への移住とは? ~富加町の場合〜

田舎の風景、緑と青空

(写真はイメージ)

交通機関の発達により、都会と田舎の距離が近くなってきました。これにより、新しいライフスタイルを求めて、都会から田舎へと移住する人が増えています。

田舎に行くと、これまで近くにあったコンビニがなかったり、電車やバスの便が悪かったり、ご近所との付き合い方が違ったりと、戸惑うことがあるかもしれません。ですが、豊かな自然の中で子育てできることや、新鮮な野菜が食べられるなどのメリットもたくさんあります。

“仕事にも子育てにもちょうどいい田舎への移住”とはどのようなものか、岐阜県加茂郡富加町への移住を参考にみていきましょう。

田舎っていうけれど、富加町(とみかちょう)ってどんなところ?

線路

(写真はイメージ)

富加町は、岐阜県の中南部に位置する東西5.4km、南北4.4km、人口5,717人(2017年6月現在)の小さな町です。
総面積の6割が平野で、稲作や野菜中心の農業が営まれています。気候も温暖で、積雪もほとんどありません。名古屋までは、電車で約1時間。マイカーの場合は、高速道路を使うと約30分です。

移住を考えるにあたり、仕事はどうなるのか心配ですよね。
これまでの仕事を辞めて、移住先で仕事を探そうと考えている方と、これまでの仕事を続けながらの移住を考えている方がいると思いますが、名古屋圏内の方なら、移住しても仕事を続けることができそうです。

富加町には「ジャストミカライフ」という富加町への移住・定住を応援するプロジェクトがあり、移住に関心のある人にアドバイスをくれます。
ジャストミカライフ:http://teiju.town.tomika.gifu.jp/about/index.html

仕事にも子育てにも、“ジャスト=ちょうどいい”。田舎ののんびりした暮らしと、まちの便利な暮らしのいいとこどりができるのが、富加町です。

富加町の充実した助成制度

四つ葉のクローバーを持つ幼児の手

富加町には、子育て支援の制度がたくさんあります。子どもが生まれてからだけではなく、それ以前にも、『一般不妊治療助成』という人工授精に係る保険適用外の治療費の助成や、『特定不妊治療費助成』という体外受精および顕微授精による不妊治療費の助成があります。

赤ちゃん誕生の折には3万円分の商品券がもらえます。保育園の待機児童はゼロですし、保護者の傷病や短時間勤務などで家庭での保育ができない場合、生後6ヵ月以上の児童を対象に一時預かりもしてくれます。

教育費以外でかかるのが、子どもの医療費。富加町では、0歳から中学校卒業までの子どもの通院、入院に係る医療費の自己負担分(保険適用分)を全額助成してくれます。一部負担の市町村はありますが、全額というのがありがたいですね。

また、チャイルドシート購入の補助や、満1歳から6歳までの幼児を2人以上扶養している保育園の保護者には、幼児2人乗り自転車のレンタルができるといった、ユニークな助成もあります。

その他、定住促進奨励金制度という住宅支援に関する制度があります。
この制度は2種類あり、ひとつが、マイホームを購入する際の新築住宅建設奨励金制度です。町内の建築業者で一戸建て住宅及び、併用住宅を建設した場合には30万円、町内建築業者以外で建設した場合でも10万円の奨励金が出ます。

もうひとつは、住宅取得奨励金です。これは、一戸建て住宅及び、併用住宅を新たに購入した場合、規定の条件を満たすと、3年間の固定資産税相当額にあたる20万円相当の奨励金が出る制度です。

2016年の名古屋市の平均坪単価が110万9421円であるのに比べ、富加町の平均地価の坪単価は7万2528円です。
(参照)https://tochidai.info/aichi/nagoya/
このように地価も安く、さらに定住促進奨励金制度を利用すると、マイホームの夢がより近くなりますね。

移住を考えるときにおさえておくポイントは?

稲刈りをする人々

(写真はイメージ)

移住を考えたら、まずはHPを見たり、パンフレットを取り寄せたりしてみましょう。
そして、「ここだ!」と思える場所に巡り合ったら、実際に見に行って、町並みや住環境などを体感してみるとよいでしょう。

その時に確認しておいきたいポイントは、スーパーや病院の場所、職場までの通勤時間です。車を持って方は、駅やバス停の場所、時刻表も忘れずにチェックします。

そして、忘れてはならないのがインターネット環境です。情報収集や買い物に必要不可欠なので、インターネット環境があるかどうかも確認しておきましょう。

田舎に移住すると、新鮮な空気や満天の星空見てリフレッシュすることができますが、都会の生活と大きく異なる点があることを忘れてはなりません。都会では『隣は何をする人ぞ』状態で、ご近所付き合いせずに暮らせていたかもしれませんが、田舎では地域とのコミュニケーションが大事になります。寄り合いや祭りごと、清掃活動など、ご近所や地域のために使う時間が都会生活と比べて圧倒的に多くなります。

逆にいうと、子どもたちを家族のように可愛がってもらったり、採れたての野菜を分けてもらったりして、ご近所の温かさに触れることもできるということです。

移住した人たちの体験談によると、買い物をあまりしなくなったり、車に乗るのでお酒を飲む機会が減ったり、関わる人の多様性が増したりと、都会とはずいぶん違う生活をされています。

コンビニがない、電車の本数が少ないなどの不便な点以上に、地元の新鮮な野菜が食べられたり、早寝早起きの健康な生活ができるようになったりと、メリットを多く感じている人も多いようです。
(参照)http://teiju.town.tomika.gifu.jp/interview/story1.html

自分がどのような生活を送りたいのかを考え、富加町の例を参考に、田舎暮らしを視野に入れてみるのもいいかもしれません。

文:山庭さくら

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