すみかる住生活版

メニューを開く メニューを閉じる

おうちのイメージが2ランクアップする!シンボルツリーの選び方

入学式イラスト

イラスト:空兎羽留

シンボルツリーは家の印象を左右する樹木です。家やその外構を見て、どんな人が住んでいるのか想像することがありますよね。和風だったら「年配の方かな」、スタイリッシュだったら「クリエイターの人かも」といった感じです。きれいな花が咲いていたりすると、「楽しませてくれてありがとう」という気持ちになります。

エクステリアのなかでも、シンボルツリーは住む人の個性を表現してくれる、狭い庭にも欠かせないアイテムです。せっかく植えてお手入れするのですから、「素敵な人が住んでいそう」と思ってもらいたいものです。おうちが2ランクイメージアップする、楽しいシンボルツリーの選び方を紹介します。

シンボルツリーは記念樹にもなります

シンボルツリーは記念樹として植えることをおすすめします。新築でシンボルツリーを植えた場合は新築の記念樹になりますが、その場合も業者任せにせず、家族で選ぶとより愛着がわきます。

例えば同じブルーベリーでも、木の高さ、実の付き方や味、地域にあった系統・品種が違います。また、それぞれ樹形も全く違います。大きくなってから植え替えるのは大変です。最初にこだわりをもって、業者に希望を伝えたり、自分でとことん探しましょう。

新築記念以外にも、結婚、誕生などの記念日に合わせてシンボルツリーを植えれば、木と共に家族が成長していく過程が実感できます。

植物は大切にしていても枯れることがありますので、木に対する思い入れを強く持ちすぎるのは考えものです。枯れたり、場所に合わなければ交換が必要になることを事前に考慮しておきましょう。

長く楽しむためのシンボルツリーの選び方

シンボルツリーを選ぶ際には、地域の気候に合った木・品種であることが最低条件です。そのほか、日照・風通しなど庭の環境を考慮に入れることが大切です。日陰に植えるなら、耐陰性のある木を選ぶようにしましょう。狭い庭でしたら、剪定などの管理の手間が少ない、成長の遅い木がおすすめです。

エクステリアやガーデニングの業者は、庭(エクステリア)が完成した時点で見栄えの良い大きさの樹木を選びます。最初の見た目を気にしないなら自分たちで小さめの木を選んで植え、成長を見守るという選択肢もあります。

また、ご近所のことも考えましょう。枝葉が育ったときに、隣の敷地に侵入しないか、落葉や落ちた実が迷惑をかけることがないかなど確認しておきます。神経質な隣人がいる場合は要注意です。病虫害対策も欠かすことはできません。

今、人気のシンボルツリーはどんな種類?

鳥2羽イラスト

イラスト:空兎羽留

人気のシンボルツリーに、ジューンベリーという落葉樹があります。ジューンベリーは、花、果実、紅葉が3点セットで楽しめ、樹形も美しくまとまりやすく観賞価値が高い木です。

ジャムや果実酒にして楽しめるジューンベリーの実は、残念ながら生で食べてもそれほどおいしいものではありません。でも、鳥が集まってきて、赤い実をついばむかわいい姿を観察することができます。

ジューンベリーと同じくらい人気のシンボルツリーにヤマボウシがあります。白やピンクの花びらが美しく、庭の目隠しに最適です。落葉樹ですが、常緑の品種もあります。

常緑のヤマボウシでも葉っぱは入れ替わって下に落ちるので、掃除の手間は一緒です。紅葉を取るか、冬でも緑の葉がついているのを取るかで選ぶといいでしょう。

ビッグアップルという品種は、普通のヤマボウシに比べて果実が大きく、食用に適しています。狭い庭には、花が似ているアメリカ原産のハナミズキなら樹高を調節できるので、栽培に適しています。

初夏に小さな白花を咲かせるヒメシャラは、きれいなまま丸ごと落ちる花が美しい木です。しかし、地面に落ちた白い花が美しいと思えない方には、落ちた花の掃除が大変なだけです。グラウンドカバーにも活用できるかわいい実がなるので、クラフト好きの方にはオススメです。

落葉が嫌な方には、常緑樹で葉の形が美しく、成長は遅く、耐陰性・耐寒性に優れたソヨゴが人気です。風に葉が「そよそよ」とそよぐことが名前の由来です。かわいい赤い果実は雌木だけ。雄木がないと実りません。

和風の庭には、もみじ類もいいですが、花・紅葉・冬の枝姿が楽しめるドウダンツツジがオススメです。よく生垣で見かける、壺形のかわいらしい小花を咲かせる木です。

マンションのシンボルツリーは、鉢植えで栽培できるものを、各マンションの管理規約に気をつけて選びましょう。
果樹ならブルーベリーとオリーブがオススメですが、実をつけるためには、違う品種を2本近くに植える必要があります。観葉目的なら、地植えでは大きくなってしまうシマトネリコが人気です。

鉢が大きすぎると移動に苦労します。キャスターを使うと楽ですが、安全を考慮し、しっかりとしたストッパーがあるものを選びましょう。

住む人の思いをのせて 家族を見守るシンボルツリー

子供を抱きかかえる母親イラスト

イラスト:空兎羽留

シンボルツリーには、家の窓や玄関からの景色も引き立ててほしいものです。
樹形や葉がきれい、手入れが簡単、病虫害に強い、花、実、紅葉が楽しめるなど、住む人の希望の条件からシンボルツリーを決めていくのもいいですが、それらにプラスして、住む人の思いをのせられたら、毎日シンボルツリーを見るのが楽しみになります。

おひとりさまなら、パートナーを選ぶような気持ちで、好きな姿の木を選んで名前をつけてあげるのもいいですね。気候が許せば、地元でよく見かける木を植えると心が休まります。

ソヨゴなどの雌雄異株の木を2本寄り添うように植えたら、夫婦円満の象徴になります。
ですが、果樹などには雌雄異株でなくても、1本では実がならないものがあるので気をつける必要があります。1本で実のなる品種を選べば良いのですが、スペースがあれば、あえて2本植えるという選択肢もあります。家族が協力しあって、より良い幸運をもたらすイメージで「この木がいい」と思える理由を考えてみましょう。

シンボルツリーを選ぶときは、実際に木を見に行きましょう。園芸店もいいですが、ガーデニング業者の展示場、住宅展示場、ちょっと大きな分譲地、マンションの敷地などに人気の樹木がそろっています。

うちの近くのマンションにも、ここで紹介した人気の樹木はもちろん、なんじゃもんじゃの木など珍しい木がたくさん植わっています。気になった木の写真を撮って、ネットなどの情報を参考に、名前や特徴、価格、シンボルツリーにできるかなどを調べましょう。

玄関先や庭で住まいを引き立ててくれるシンボルツリー。手入れを怠ってみすぼらしくなったら台無しですね。下草などほかの植物を植えすぎると、栄養不足や水不足になることがあります。欲張って枯らさないように気をつけましょう。

文:空兎羽留

関連記事

CLOSE