こんにちは、マイホームの案内人のザク男爵でございます。
土地・建物を担保として融資が受けられる、リバースモーゲージ。
「対象となるのは、一軒家だけ・・・」と思っていませんか?
ご指摘のとおり、マンションはリバースモーゲージの対象にならないことが多いです。
しかし、マンションでも条件を満たせばリバースモーゲージの対象になる可能性がございます。
そこでこの記事では、「マンションがリバースモーゲージに適用される条件」について解説していきます!
- 今マンションに住んでいるけど、リバースモーゲージは借りられるの?
- マンションが買いたいけど、リバースモーゲージで融資が受けられるの?
- リバースモーゲージを受けるためには、どんなマンションを選べばいいの?
などの疑問を、この記事ですっきり解決できますよ。
マンションがリバースモーゲージ対象外となる理由
リバースモーゲージでは、マンションが対象外になる場合が多いです。
それはリバースモーゲージが、死後に融資を一括返済するシステムだから。
マンションの場合は建物だけの評価額になってしまい、資産価値の下落リスクが高いのです。
マンションは建物と土地が分離されている
リバースモーゲージでは不動産(土地・建物)を担保として、融資を受けます。
返済は契約者が死亡したときに不動産を売却して一括返済し、生前は利息のみ支払うシステムです。
利用者にとって非常にメリットがある一方、銀行にとっては大きなリスク(資産価値が減少し、貸したお金が回収できない)を抱えています。
建物の資産価値は経年劣化による下落は避けがたいもの。
一軒家では、「築20年で建物の資産価値はゼロになる」とも言われています。
つまり、「建物・土地」を不動産の担保としながらも、事実上の担保となっているのは「土地」なのです。
マンションでは部屋の広さに応じた資産価値が案分されますが、これは純粋な土地の価値ではありません。
土地だけの価値が残らないので、マンションでのリバースモーゲージの融資は、銀行にとってはリスクが大きくなってしまうのです。
マンションは自由に改修・解体できない、リフォームにも制限がある
リバースモーゲージがマンションに適用されないのは、売却後の自由度が低いからです。
マンションでは自由に改修・解体ができません。
そのため売却の選択肢も、
- そのまま売却
- リフォームして売却(ただし管理規約によって制限あり)
- もしくは賃貸
に限られてしまいます。
しかし一軒家の場合ですと、
- そのまま売却
- リフォームして売却
- 更地にして売却
- 更地にして、建売住宅を建てて売却
- もしくは賃貸
など、さまざまな選択肢があります。
土地だけの価値が残らないことに加え、売却する選択肢が少ない。
これが銀行にとってネックになってしまい、リバースモーゲージで対象外となってしまうのです。
マンションのリバースモーゲージの適用条件は?
ただし条件を満たすことで、マンションもリバースモーゲージを受けられることがあります。
マンションがリバースモーゲージを受けるためには、「資産が落ちにくいマンションであること」が条件になります。
資産価値の落ちにくいマンションを選ぶには、次のポイントを抑えることが大切です。
新築マンションは資産価値が下がりやすい
「新築マンションはキレイだから資産価値も高い」
「築年数が浅い方が、資産価値も高い」
「だから新築マンションの方が資産価値は下がらないだろう・・・」
と思ったあなた。
残念ながら、ちがいます。
むしろ新築マンションは、資産価値が下がりやすいのです。
なぜなら新築マンションは非常に人気が高く、相場よりも高い値段で売られているからです。
これを「新築マジック」と呼びます。
- 日本人は「新築」が大好きで、相場より高くても売れるから
- モデルルーム、人件費など販売経費が上乗せされているから
新築マンションは、相場よりも2割ほど高く売られています。
そのため新築マンションを買って入居すると、2割の資産価値が下がることに。(中古マンションになると、新築マジックがなくなるため)
資産価値の落ちにくいマンションを選ぶなら、「新築よりも、築浅の中古マンション」がおすすめです。
中古マンションの築15年目~20年目は、資産価値が下がりにくい
新築マンションよりは、築浅の中古マンションの方がおすすめです。
しかし築浅よりも資産価値が落ちにくいのは、「築15~20年の中古マンション」なのです。
築15~20年の中古マンションは、建物としての資産価値が底を打った状態になります。
マンションの資産価値は築15年までにおよそ半分になりますが、築15年目以降はほぼ横ばいです。
鉄筋コンクリートで造られたマンションの法定耐用年数は47年であり、築15年でも構造躯体はまだまだ現役。
ですので、資産価値は新築の半分ですが新築同様に安心して暮らせます。
マンション購入でリバースモーゲージを使いたいなら、築15~20年の中古マンションも狙い目です。
都心までのアクセスがよく、最寄り駅までの距離が近いマンション
資産価値の下がりにくいマンションを選ぶなら、マンションの立地・アクセスは外せません。
とくに重要なのが、
- 都心までのアクセス(特急電車が停車する駅がある)
- 最寄り駅までの距離(徒歩5分、ダッシュで2分など)
などの好立地であること。
あなたが住みやすい土地ではなく、「住みたいと思う人が多い、人気の土地」であることが条件です。
リバースモーゲージを利用するためには、死亡後の売却を考えなくてはいけません。
そのためには住みやすさよりも、売却のしやすさを考える必要があります。
マンションの管理体制がしっかりしている
資産価値の下がりにくいマンションを選ぶには、マンションの管理体制をチェックしなくてはいけません。
なぜならマンションの管理体制が悪いと、建物が劣化してしまうからです。
建物が劣化すると、本来起きるはずのないトラブル(水漏れ・結露・ひび割れ)が発生します。
その結果、不人気物件となり、思うような金額で売却できません。
マンションの管理体制、状況をチェックするポイントはこの6点です。
- 共用施設が丁寧に使われている(ゴミステーション、駐車場、駐輪場、ロビーなど)
- 共用施設の清掃、修理が行き届いている(植栽の手入れ、塗装の劣化、汚れなど)
- 管理費、修繕費の滞納がない
- 外壁のひび割れに補修した形跡がある
- 修繕履歴を見せてもらう
- 修繕計画を見せてもらう
手厚い管理体制のもとしっかり管理されてきたマンションは、築年数が古くなっても資産価値が下がらない傾向にあります。
あなたにオススメのリバースモーゲージ商品を探すならこちら!!
リバースモーゲージは、資産価値の落ちにくいマンションなら適用される!
自宅を担保として融資を受ける、リバースモーゲージ。
生前は利息のみの支払いで、死亡後に一括返済するシステムは大きな魅力です。
しかし建物の資産価値は下がりやすく、
- 土地と建物が分離している
- 自由に改修、解体ができない
との理由により、マンションではリバースモーゲージが受けられないケースが多いです。
しかし、マンションでも資産価値の下がりにくい物件ですと、リバースモーゲージが適用される可能性があります。
- 新築マンションではない
- 築15~20年の中古マンションである
- 都心までのアクセスがよく、駅までの距離が近い
- マンションの管理体制がしっかりしている。
リバースモーゲージはセカンドライフを迎える方に、大きなメリットのある融資制度。
マンションの購入でも適用される場合があるので、一度確認してみると良いでしょう。