2020年12月14日(2023年01月22日更新) 老後の暮らし
玄関まわりをリフォームするうえで、大切なポイントは多数存在します。
その中で最も大切なポイントは、将来図をイメージすることです。
将来図をイメージするためには、リフォームをする目的を明確にすることが重要です。
本記事では、そのイメージを明確にするための情報や費用相場、注意するべき点などを紹介していきます!
リフォームをする目的は、人によってさまざまです。
そのポイントをピックアップして紹介し、玄関まわりのリフォームの目的や将来図について解説していきます。
まず、玄関まわりはその家の第一印象を決定付ける場所です。
来客の際、最初に踏み入れる場所が玄関まわりなので、この場所がおしゃれだと家の雰囲気もおしゃれなように見えます。
デザイン性も大事ですが、ポイントはそれだけではありません。
ドアから入る日の光なども、玄関まわりの雰囲気作りには大きな役割を担っています。
まったく光が入らない無機質なドアだと、玄関まわりは必然と暗くなってしまい、どれだけデザインにこだわったとしてもよく見えません。
しかし、シンプルなドアの構造でも自然の光さえ入ってこれば、明るい雰囲気を演出できます。
絵や花を飾っても日の光の有無によって、映え方が全然違います。
このようにどういった玄関にしたいかという具体的なイメージを持って、リフォームの内容を考えることが重要です。
他にも玄関まわりが果たしている役割は存在します。
家の中で窓や玄関のドアは、外と繋がっている場所です。
つまり、空き巣などの出入口にもなっているということです。
そのため、厳重な防犯対策を施すのは非常に大切なことであり、容易に侵入されるようなドアにならないよう気をつけなくてはいけません。
また、断熱性も大きなポイントになってきます。
北海道などの寒い地域の玄関は、ドアを2つ設ける2重構造になっており、ドアから侵入する冷気をシャットアウトしています。
暖かい玄関は、家族が帰りたくなる家づくりに欠かせません。
冬に家で寒い思いをしないように、断熱性が高いドアにリフォームするのも大切なポイントです。
利便性の観点からもリフォームの目的を見つけることができます。
たとえば、買い物から帰ってきたときに買い物袋で両手が塞がっていてドアが開けられないことがあります。
そんなときに鍵を取り出さなくても、ボタンに触れるだけでドアを開けることができたら非常に楽かつ便利です。
そういった利便性を重視したドアリフォームにすると、生活が一層快適なものになるでしょう。
このように、デザイン、防犯対策、断熱性、利便性など玄関まわりのリフォームにはさまざまな目的が存在します。
自分の生活環境に合わせて、何が最も重要なのかを考え、リフォームの目的を定めることが大切です。
明確な目的を持つことができれば、具体的な将来図もイメージしやすくなります。
どのようなリフォームをするか、これが決定したら費用の相場を確認しなければいけません。
先ほど紹介した目的別に費用相場を紹介していきます。
まず、デザインを重視してリフォームをする場合、その内容によって大きく費用の相場は異なります。
しかし、ドアを新しくするのに必要な予算はおおよそ40〜50万円です。
それに加えて、玄関に収納棚を設置した場合、追加で50万円必要です。
そのため、約100万円を用意しておけば困ることはないでしょう。
追加でよりデザイン性の高いオブジェや装飾品を設置したい場合は、さらに予算が必要です。
次に、防犯対策を重視してリフォームをする場合です。
これは、ドアの部分を交換するだけで防犯対策になるので、費用もさほどかかりません。
約35万あれば十分にリフォーム可能です。
通常の鍵穴タイプではなく、さらに防犯性の高いカードキータイプにリフォームすることも可能です。
その場合の費用は、約40万円となり通常よりやや高くなります。
しかし、その分高い安全性を得ることができるので非常におすすめのリフォームです。
次に、断熱性を重視してリフォームする場合です。
この場合もドアをリフォームするだけで、断熱性を確保することができます。
しかし、ドアを断熱ドアという特殊なものに交換する必要があるため、防犯対策でリフォームする場合よりも少し高額です。
費用の相場は、約50〜60万円です。
ただ、断熱ドアは寒さだけではなく結露も対策することができるので、非常におすすめです。
費用は少し高くなりますが、防犯対策などと一緒に施工するとさらにリフォームの効果が高くなるのでおすすめです。
最後は、利便性を重視してリフォームする場合です。
利便性を高くする方法はさまざまで、先ほど紹介したようにボタン式のドアにする方法や玄関前にスロープを設ける方法などがあります。
その方法によって費用は異なるのですが、約50〜80万円が相場とされています。
スロープなどを設ける場合は価格が高くなりますが、ドアのみを交換する場合だとさほど高額にはなりません。
利便性は高くて困ることはありませんが、内容次第ではどのリフォームよりも高額になってしまうので、明確に将来図をイメージしたうえで工事をすることが重要です。
リフォームを行ううえで、注意するべきポイントはいくつか存在します。
そのポイントを理解していないと、リフォーム後に後悔することになるため、それらを紹介していきます。
まず、通気性を意識する必要があります。
断熱性のドアを設置した場合は冷気が外から入らないようになっているため、必然と通気性が悪くなってしまいますが、通常のドアでも最近のものは断熱性が高いです。
そのため、ドアまわりのカビや湿気、臭いの原因となります。
対策としては、網戸をつけるなどして通気性を高くする方法があります。
次に、玄関のドアが浮いた印象にならないよう注意する必要があります。
これは、デザイン性を重視したリフォームを行った場合に起こりやすい現象です。
家の壁や周囲との調和を考えずに、ドアのデザインのみ意識してリフォームを行うと、非常にアンバランスでおしゃれとは程遠くなってしまいます。
そうならないために、あらかじめ家に取り付けた場合のイメージを持ってドアのデザインを選ぶようにしましょう。
コンセントをつけ忘れるといった事例も存在します。
玄関に照明や防犯カメラなどを設置する場合に、電源コンセントは必須です。
他の部屋から延長しようとしても、玄関から他の部屋の電源コンセント距離によっては難しい場合もあります。
今は使わなくても、生活をする過程で必要になる場合もあるので、玄関に電源コンセントはあったほうがいいでしょう。
掃除なども掃除機の電源を玄関で確保することができるため、非常に利便性が高いです。
また、バリアフリーを目的としたリフォームの場合には、最大で20万円の控除が受けられる「バリアフリー減税」が対象になるかもしれません。
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最後に、玄関のリフォーム事例を価格別に紹介していきます。
まずは、価格50万円の玄関ドアリフォームです。
兵庫県姫路市にある築26年以上の戸建て住宅で、玄関ドアの鍵とドアクローザーに不具合が生じていました。
ドアの開閉時に大きな音が発生し開閉も困難な状態でしたが、リフォームで玄関ドアを一式交換することにより、問題は解消されました。
さらに、ドアをデザイン性の高い木目調かつ断熱性の高いものにすることで、雰囲気が明るくなり性能も向上、鍵もタッチキーのタイプに変更することで、利便性も向上した玄関ドアのリフォーム事例です。
次に、価格70万円の玄関リフォームです。
兵庫県高砂市にある築30年以上の戸建て住宅で、収納の少なさと雰囲気が暗いという問題を抱えていました。
収納の少なさは、壁付けの玄関収納を設置することにより問題を解消しました。
雰囲気の暗さは、タイル、フロア、壁紙、階段、スイッチのすべてを新しくすることで解消され、新築のような明るさとなっています。
また、玄関ドアは断熱性の高いものに変更し、間口や高さもアップさせることで機能性も向上させています。
玄関ドアだけでなく、フロアを含めたリフォームをすることで大幅な雰囲気の変化を行ったリフォームです。
玄関や玄関ドアのリフォームの方法は、紹介したとおり非常に多岐に渡ります。
つまり、自分が要求したリフォームを実現できる可能性が非常に高いということです。
リフォームをする玄関が抱えている問題点や生活の不満点を洗い出すことで、リフォームの目的が見えやすくなります。
費用相場や注意点など気にしなくてはならない点は多いですが、入念な準備や調査を行って後悔のないリフォームを行うようにしましょう。
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