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リノベ費用の相場を知ろう|中古マンション理想の部屋作り

千日太郎
こんにちは、ブロガーの千日太郎です。最近はリフォームの技術が上がってきており、古い建物を建て替えるよりもコストが抑えられるということから、中古住宅を購入して全面的にリフォームする人が増えてきました。

このような建物や部屋の再生をリフォームから一歩進んで、「リノベーション」と呼んでいます。略してリノベ。特に中古マンションは好立地の物件が多数流通していますし、築古マンションであれば建物の資産価値が低い分だけ安く購入することができます。

それに、リノベーションの目的は単に費用を抑えることだけではありません。内装を完全に取り払い、ゼロから自分好みの住空間を作ることも可能です。その場合は工事費用だけで1,000万円を超える費用がかかることもあります。しかし、既製品の間取りや建具ではなく、すべてが自分の選んだものになるのが魅力です。

リーズナブルに思い通りの住空間が実現するリノベーションは、

  • 無理をしない=費用を省きつつ
  • 妥協もしない=理想の住空間を

というマイホームの選択肢として確立されつつあるのですよね。

無理の無い予算でできるリノベ工事の目安を知ろう!

まずは気になる、リノベーション工事費用の目安からです。専有面積70平方メートルのマンションの部屋でだいたい以下のようになります。

リノベ予算500万円未満

元々ある設備を活かす、又は譲れないポイントを絞ってメリハリのある内容にする等の工夫によって工事費用を削減する必要があります。

400万円前後のパックプランはよく見掛けますが、デザイン的に凝ることは難しく、リノベーションというよりは、リフォームに近い内容ですね。

自分のこだわりを全開に!というよりはお金をかけずにオシャレで居心地の良い空間をという人にオススメの価格帯です。

リノベ予算700万円未満

基本的にリフォーム工事の中で一番お金のかかる水まわりをすべて交換し、加えてクロスや床の張替えなどを行える価格帯です。

設備や資材のグレードによって価格にもある程度の幅が生じることになります。水まわりにお金をかけず、内装に予算を振ればかなり凝ったデザインにすることもできます。

フルリノベーションの一歩手前くらいの予算ですが、元にある設備をある程度生かすことでフルリノベーションと同レベルの仕上がりを得られることもある価格帯です。

リノベ予算800万円未満

フルリノベーションの中心的な価格帯です。いったんすべての内装を取り払ってスケルトン状態にしますので、元からある間取りの変更も可能になります。ただし室内の間取りがマンションの躯体を兼ねている場合は動かせないので注意が必要です。

また、設備のグレードや資材にもよりますがデザイン的にも凝ることができるようになってきます。

玄関のドアまでは普通の中古マンションですが、ドアを開けたら別世界!というリノベーションの醍醐味を得られる価格帯ですね。

リノベ予算800万円超から1000万円位まで

ここまでくるとかなり凝ったリノベーションが可能になります。家具も既製品を使わず造り付けにしたり、オリジナル性の高い内容を求める場合は、このくらいの余裕が必要になってくるでしょう。

マンションリノベーションでこの価格帯はかなりリッチです。これが戸建てであれば一般的な価格です。

上記の予算を目安として、リノベーションのもとになる中古マンションを探すのですが、リノベにはできるだけ妥協したくないのであれば、建物の資産価値が下がっている築20年~30年超の築古マンションが中心になってくると思います。

売主によってリフォームされてない築古マンションを探せ!

リフォームされてない築古マンションを探せ!

リフォームされてない築古マンションを探せ!


リノベーションは注目されているとは言っても、まだまだ一般的にはなっていません。特に築古マンションでは、売主さんが内装や設備を新しくリフォームして販売することがまだ主流です。

つまり、売値には既に売主さんによるリフォーム、リノベーション費用が含まれているのです。

見かけを綺麗にお化粧して、新品にすることで売れやすくするためのリフォームです。確かにキレイではありますけど、それは新品だからであって、設備や資材のグレードはかなり廉価なものに抑えられています。それでもやっぱり何百万円かはかかっていて、その費用が売値に含まれているのですね。

売主さんにリフォーム費用の値引き交渉を行う方法も無いわけではないですが、売主さんの立場から考えると、そこまで値引きしなくても既存のリフォームで満足してくれる買主に売った方が得だと考えるのが普通です。

上記の理由から、築古マンションの「リフォーム済み」は優先順位を下げた方が良いと思います。売主さんによってリフォームされていない、しかも築古という条件で粘り強く探しましょう!

なお、この中古マンションの探し方、値引き交渉のコツについては書き始めるとかなり長くなってしまうのですが、家を買う時に「お金で損したくない人」が読む本に詳しく書いています。

特に価格交渉ではこの内容を知っているか知らないかでおおよそ数十万~百万くらい購入コストに違いが出ることがあります。ぜひお手にとって読んでください。
家を買う時に「お金で損したくない人」が読む本
千日 太郎 (著) / 日本実業出版社

専有面積とリノベ費用は比例するので広ければ良いというものじゃない!

広ければ良いわけではない!

広ければ良いわけではない!


築古マンションでリフォームされていないと、90平方メートルくらいの大きな部屋でも割と手頃な値段になっている場合があります。せっかくなら広い部屋の方がいいな…と思いがちですが、専有面積が広いと、リノベ費用もその分高くなりますので、注意が必要です。

特にフローリング資材は広ければ広い分だけ枚数が増えますし、憧れの無垢フローリングは資材、工賃ともに高くなります。

千日もフローリングには頭を悩ませました。無垢のフローリングに憧れはあったのですが、高価なものだと材料費と工賃合わせて坪あたり3万円位します!一般的なものにすれば1万円位に抑えられるので一般的なものにしました。

壁紙も部屋数と広さに比例します。ただフローリングほどには差は付きません。紙ですからね。撤去費用は既存フローリングや天井、壁の撤去費用も広さに応じて高くなります。

また、リノベーションの設計費は部屋の広さに比例します。家族の人数やどんな空間にしたいかで、必要な広さは変わってきます。マンションの広さがリノベ費用に効いてくるので、家族に合わせたジャストサイズにすることをお勧めします。

リノベ費用は足が出るもの

また、リノベーション費用のちゃんとした見積もりは実際に中古マンションの購入後でないとできません。つまり、マンション購入時には何となくの目安くらいしか分からないのです。

これはリノベーションの“あるある”なのですが、自分のやりたいことをすべて詰め込むと一般的な費用の目安から1割~3割位足が出るのが常です。意外なものが意外と高いんですよね。

先ほど例に挙げたフローリング以外では、室内ドアです。ドアって意外と高いんですよ、しつこいようですが、玄関ドアじゃなくてあの室内の軽い合板のドアのことです。

既製品のドアたった1枚で、枠と合わせて見積もりでは約10万円以上します。

まとめ~妥協しない物件探しとリノベーションの業者選定は同時進行で

予算だけでなく、マンションによっては管理規約でフローリングを禁止しているところなどもあって、リノベできる範囲の確認も入念に行う必要があります。

じっくりと腰を据えてリノベーションの条件、それぞれの費用などを明確にし、具体的にどんなリノベーションがいくら位でできるのか、希望エリアのマンションの相場など、徹底して情報収集していってください。凝り性な人には向いていると思います。

また、物件選びとリノベーションの施工業者選びは同時進行で行うのがベストです。中古マンションはいい物件が出ると直ぐ売れてしまうので、結構焦るものです。これはと思う物件に出会ったら、施工業者と一緒に見学して購入後にどんなリノベーションが可能か、どのくらい費用がかかるかについての相談ができると安心です。

先走ってマンションを買った後で、「リノベ費用が足りなくなった」「イメージしていた間取りは構造上不可能」ということになったら目も当てられませんからね。

そのプロセスで、そのリノベ業者の誠実性やセンス、提案力も見えてくるでしょうし、購入後もリノベ仕様の決定から完成までの流れをスムーズに運ぶことができるでしょう。

千日太郎に出会った皆様がリノベ中古マンション購入と住宅ローンの選択で賢い選択をし、理想のお部屋をゲットされることを願っています!

文:千日太郎

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