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【マンガ】妊娠超初期症状とは? つわりはどのくらいの確率であるの?【松本えつをの子育てあるあるvol.4】

この連載は、かつて、クリエイターならではの切なさや怒りの感情をマンガで表現し、多くのクリエイターたちの共感を呼んだ “ クリエイターあるある in 日影工房 ” のスピンオフ企画。日影工房の主要メンバーであり、「妊娠・出産・子育ての中で、仕事をする機会を奪われがちな女性の “ 働く ” をサポートしたい!」という想いから生まれたウーマンクリエイターズカレッジの創設者でもある松本えつを(役名:きのこ)さんが自身の出産体験を元に、ニッポン人女性の視点から妊娠・出産・育児にまつわる「あるある」をお届けします。(いえーる すみかる編集部)
 
> 松本えつをの子育てあるある 他の記事はこちら

つくづく、「人間って、先入観だらけで生きているよな」と思う、きのこです。

たしか人生で初めて妊娠超初期症状を体験したときも、自分は先入観にすっかりやられていたな、と。

今回は、そのときの記憶を元にしたマンガをお届けします。

妊娠超初期症状でもっとも有名と言っても過言ではない「吐きつわり」。

「うっ、オエッ……」となりながらトイレに駆け込むシーンは、演技としてもわかりやすくて、ドラマの演出に使うにはもってこい! そのためか、よく見かけるよね。

きのこも知らなかったのだけど、妊娠するとほとんどの人が吐きつわりを経験するわけではないらしい。

つわりつわりと言うけれど、そもそも、つわりにはさまざまな種類がある。吐きつわりはそのうちのひとつにすぎないのだ。

今思うと、マンガの中できのこが「肌荒れ」だの「眠い」だの「暑い」だの言っていたのも、すべてつわりの一種。

それらを全部ひっくるめて初めて、50〜80%の人につわりが見られるとのこと。

な〜んだ。完全にドラマのシーンに洗脳されていたな。

つわりが悪化すると妊娠悪阻に

ところで、吐きつわりが悪化すると、つわりとは分けて「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれるって知ってた?

1日に何度も吐いたり、大幅に体重が減ったり、脱水症状になったりする場合、妊娠悪阻と診断されて、入院になることもあるらしい。

この妊娠悪阻、理由にはいろいろあるが、なんと、心理的ストレスや社会的ストレスと関係しているとも言われている。

何においても過度なストレスはよろしくないのだね。

つわりと仕事環境の関係

きのこが妊娠したときは、すでに以前働いていた出版社から独立していた。おかげで出社義務があるわけでもなく、在宅で、ほぼ自分のペースで仕事をできていた。

また、住環境は在宅で仕事をする前提で選んでいたから、かなりのストレスフリーだった。

少しでもタイミングがずれていたら、もっと多くの課題と立ち向かっていただろうと思う。

興味深いデータがあった。

* つわり期と仕事の調査 2016年(回答者数=234)
https://tsuwari.around35.com/?p=321

  • つわりは仕事ができる程度に軽かった……19%
  • つわりは重かったが、仕事中はなぜか症状が軽くなった……15%
  • つわりは重かったが、仕事中は根性で乗り切った……24%
  • つわりが重くて、仕事を休んだことがある……20%
  • つわりが重くて、数日〜1ヶ月単位で休職した……12%
  • つわりが重くて仕事を辞めた……10%

これによると、つわりが軽かったと答えた人は2割程度。
あとの8割は重かったと答えている。
また、2割の人は、つわりが原因で休職か退職……。

あぁ、こんなとき、つくづく思う。

妊娠・出産というライフイベントを迎える可能性がある女性にとって、やはり在宅ワーカーという生き方は最強だな、と。

在宅ワーカーという働き方も視野に

自宅でできる仕事であれば、つわりが原因で休職・退職する必要もないし、会社が忙しいタイミングで自分だけが休むことのストレスにやられる必要もない。

1日中ひとりでいることがさみしかったり、オンオフの切り替えが難しかったり……というデメリットもあるけれど、もし、知識や技術を持っているならば、そして、もし、妊娠・出産を予定しているならば、在宅ワーク環境を準備するという選択肢を前向きに検討してもよいのではないか? と思う。

働き方もどんどん多種多様になっている時代。
もし、これを読んでいる女性が在宅ワークを望むなら、早めにそのための準備をスタートさせておくことをお勧めします!

妊娠超初期症状は「あれれ……風邪かな?」って思わせるほどライトなノリで訪れるかもしれないのだから。

文:松本えつを

▼松本えつをの子育てあるある▼

◆ 文・ストーリー構成:松本えつを(役名:きのこ)

絵本作家・エッセイスト・コピーライター。2007年、8年間役員をつとめた出版社から独立。2008年、出産後の出血多量で死にかけるも一命をとりとめたことをきっかけに、女性が働きづらい社会を少しでも変えたいと一念発起。以降、ニッポンの女性アーティスト・クリエイターの自立支援を目的とした教育&プラットフォーム事業を立ち上げ、多くの女性たちの声を聞く。2014年、クリエイターを対象としたマンガコンテンツ “ クリエイターあるある in 日影工房 ” を企画・制作。これまでの著書の大部分は大人の女性を対象としたものとなる。代表作に『バンザイ』(サンクチュアリ出版)、『ユメカナバイブル』(ミライカナイブックス)等。

ウーマンクリエイターズカレッジ「絵本の学校」
クリエイターあるある in 日影工房

◆ 絵:ささはらけいこ(役名:もじゃ)

1984年北海道生まれ。金沢美術工芸大学油画専攻卒。東京クリエイターアカデミー(現ウーマンクリエイターズカレッジ)を経て、2010年よりイラストレーター・絵本作家として活動を始める。2014年から “ クリエイターあるある in 日影工房 ” の作画を担当し、「もじゃ」役として出演。2015年におまんじゅうのような子どもを出産し、テンヤワンヤで子育て真っ最中。

ささはらけいこポートフォリオサイト「星ふるモジャモジャの丘」

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